23部分:第四話 大学の中でその六
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せに。まんまユースケ=サンタマリアさんです。外見はともかくキャラクターはそのままだと思います。
「先輩の見えないところで」
「常に心掛けてるって言いたいのね」
「そういうこと」
また出まかせなんですが。口を開けば出まかせです。
「だからさ。安心していいから」
「末の妹より安心できないわよ」
まだ小学生の子よりも。手間がかかるんですから。
「まあいいわ。じゃあ行くわよ」
「それで何処?」
「何処って言われても」
そこまで全然考えてません。考えられませんでした。
「とりあえずね」
それでも何とか口には出します。
「何処か行きましょう」
「ミスタードーナツとか?」
駅前にあります。結構そこでドーナツ買います。
「あそこでまず、とか」
「そうね。遠いけど」
学校から駅まで結構あります。自転車で通う人も多いです。
「それじゃあまずはそこで」
「うん、それじゃあ」
「遠いけれどね」
そのことに少し溜息です。
「何か嫌なの?いつも通ってる道じゃない」
「道はね」
歩きはじめながら答えます。もう横には新一君がいます。
「別に構わないけれど」
「俺も一緒にいるのに」
「それが嫌なの」
そういうことです。はじめての正式なデートの相手が新一君だなんて。これがおみちびきだとしたら親神様はどういう思し召しなんでしょうか。天理教ではそうした人と人の出会いとかをおみちびきと言います。思し召しは親神様のお考えですね。
「全く。皆も何で新一君を応援するんだか」
私のことは全然お構いなしで。あれでも友達!?と思います。
「わからないわ」
「それが俺の人徳なんだって」
すっごい図々しい言葉ですよね。
「誰からも慕われる」
「勝手にそう思ってなさい」
もう処置のしようがありません。
「とにかく。約束は約束だしね」
「じゃあまずはドーナツを」
「ドーナツねえ」
何かここでふと考えが変わりました。
「それもどうかしら」
「て何かあるの?」
「いえね」
もう夕食時ですし。何かふと考えが。
「詰所に戻って御飯にする時間だけれど」
「えっ!?」
それを聞いた新一君の声、顔ときたら。全くの別人でした。特に顔です。何かこの世の終わりが来たって感じの顔でした。天理高校が甲子園の予選で智弁高校に負けた時みたいな。そんな顔になっちゃいました。
「じゃあ帰るの!?あの、その」
「だから」
何でこんな顔になって狼狽しきった声になっているのかわかりませんが。とりあえず携帯を出しました。
「九、一、三って入れたら?」
「何よそれ」
それでも変な突っ込みは忘れない新一君です。その番号で何があるのやら。
「とにかく。今日は外で食べるって連絡するから」
「じゃあデートするんだ」
「
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