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夢幻水滸伝
第四十六話 都の星達その十一
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「実はわしの神具稲荷はです」
「鍛冶の道具でやね」
「鍛冶のことなら何でも教えてくれます」
「内政になっても」
「はい、ですから」
「鍛冶のことはやね」
「ほんま任せて下さい、鍛冶職人は多ければ多い方がいいです」
 それだけ武器の手入れ、製造が出来るからだ。
「そやさかい」
「ええ鍛冶職人も道具もよおさん用意して」
「そうしてです」
「どんどんやね」
「武器を修理、開発していける様にしましょう」
「勿論農具とか工具もやね」
「むしろそちらの方が先になりますか」
 なおしたり造ったりするならというのだ。
「やっぱり」
「そやね、うちは何といってもね」
「内政が第一ですね」
「しかも若山君に来てもらうのは内政分野でやし」
 その中での鍛冶だからだというのだ。
「余計にな」
「農具や工具の方をですね」
「ええのどんどん造ってな」
「直していく」
「そうしていってな、これから頼むで」
「では今から御所に」
「参りますわ」
 若山は濃くて黒い髭の中から白い歯を出してにかっと笑ってだった、そのうえで神具を持って御所に向かった。こうして三人目の星の者を仲間に加えてだった。
 綾乃は弥生にだ、こう言った。
「ほな次はな」
「四人目のですにゃ」
「建築士の子に声かけるで」
「今度は建築士ということは」
「大工さんは芥川君が行ってるさかい」 
 その星の者だ、武者小路房江のことだ。
「うちは建築士やねん」
「そちらになりますにゃ」
「建築士言うてもな」
「建物やないんですか」
「建物は大工の子にしてもらって」
 そうしてというのだ。
「今度の子は堤とか橋とか道をな」
「そういうところをですにゃ」
「してもらうことになってるわ」
 そうした考えだというのだ。
「こうした建築関係は色々あるやん」
「他の内政の分野と同じですにゃ」
「そやからその子にはな」
「堤や道をですにゃ」
「そういうものをしてもらうことになるわ」
「そうですにゃ」
「何でも将来はな」
 こうも話す綾乃だった。
「線路も敷くつもりらしいで、太宰君」
「鉄道ですにゃ」
「そや、将来はな」
「そんな技術日本にないですにゃ」
 弥生は仰天している顔だった、実はそこまでは考えていなかったのだ。
「とても」
「アメリカではあるやろ」
「ではアメリカも併呑してそれから」
「太平洋の陸の動脈としてな」
「線路を敷いてですにゃ」
「鉄道を走らせるつもりらしいで」
「そこまで先に先にと見てるとは流石太宰さんですにゃ」
 弥生は太宰への感嘆の言葉も漏らした。
「凄い人ですにゃ」
「ほんま政やったら太宰君やな」
「全く以てそうですにゃ」
「それでその太宰君の考えでな」
「線路もですにゃ」
「敷
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