第20話 第三次ティアマト会戦 前編
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に配属されていた。
宇宙暦789年 帝国暦480年 2月10日
■ティアマト星域
イゼルローン要塞から6.2光年の距離にあるティアマト星域此処は幾度かの会戦の決戦場と成った星域である。そこで又大会戦が始まろうとしていた。
帝国軍側では会議を行っていたがその会議は普段の帝国軍と違い鬼気迫るものであった。
「敵の降伏を認めず、完全に撃滅し、もって皇帝陛下の栄誉をしらしむること」
今回勝たなければ後のないベヒトルスハイム元帥の言葉は非常に鬼気迫っていた。
「では、他に意見もないようだし、戦勝の前祝いとしてシャンペンをあけ、陛下の栄光と帝国の隆盛を、卿らとともに祈ることにしよう」
拍手と歓声が上がり、やがて提督たちはシャンペングラスの輝きを右手に高々とかかげた。
「皇帝陛下の御為に」
同盟側では、敵を嘲り軽視する姿が見られた。
「今回の迎撃は遮二無二押すだけで充分勝てる。敵はエル・ファシルで負けた弱兵だ」
「今回も大勝利で飾りましょう」
同盟軍は完全に敵を舐めた状態で全軍が緊張感が弛緩していたのである。
2月11日13時
両軍は11光秒の距離に接近した。暗黙の了解のうちに戦闘が開始される距離に達したのだ。
「フォイアー」
「ファイヤー」
両軍でほぼ同時に攻撃命令が始まった。
数十万に及ぶビームの奔流が宙空を引き裂き両軍に叩きつけられたのである。
後に第三次ティアマト会戦と呼ばれる戦いが始まったのだ。
同盟軍は鶴翼の陣形であり対して帝国軍も鶴翼の陣形である。
同盟軍◎総司令部 ○第二艦隊 △第三艦隊 □第九艦隊 ◇第十二艦隊
帝国軍☆ベヒトルスハイム艦隊 ▽ミュッケンベルガー艦隊 刄[ークト艦隊 凸ヴァルテンベルク艦隊 凹メルカッツ艦隊
凸 ▽ ☆ 凹
○ △ □ ◇
◎
同盟軍は各艦隊一万五千隻正面戦力六万隻後方戦力三千隻に対して帝国軍は正面戦力五万隻後方戦力一万隻であったが、その一万隻が遊撃戦力として待機しているのである。
帝国軍の正面戦力は同盟に対して一万隻減であるが、全く劣ることなく逆に十分な圧力をかけまっていくその為同盟軍としては次第に焦りが出始めてきていた、更に同盟軍の予備兵力が僅か三千隻であり総司令部直属艦隊なために自由に動かせないのに対して帝国軍のそれは一万隻であることと単なる中将の艦隊で自由に動かせる事の差もあるのである。
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