暁 ~小説投稿サイト~
FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第2章 鬼神の目にも涙編
Story 16 鬼化の呪い
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りリンは小さく笑うだけ。年老いた人のような発言をするリンの言葉にエバがツッコミを入れ、頭上でふよふよと浮かぶ5体のベイビー達と共に喧嘩に参加しようとするビックスローをフリードが肩を竦めながら止めた。

「漢ォォォォォ!」

よくわからない叫びを上げながら喧嘩の輪へとエルフマンが突っ込んでいく。

「キャア!」
「ひいいいいいっ!?」

ラキとキナナは相手に当たらなかったナツの炎やグレイの氷の(つぶて)やガジルの鉄屑、喧嘩の巻き添えになった皿やグラスが飛んできてそれを必死にかわす。

「ひっ、く……ん~………?喧嘩、かい?血が滾るねぇ~……ひっく。どぉ~れ、私も…ひっく……混ざっちゃおっかなぁ~……?ひっく。」
「えっ、混ざるの!?」
「その状態で!?」

酒に酔い潰れべろんべろんになったカナが酒瓶片手に立ち上がる。喧嘩に参加しようとするカナを見てレビィとリサーナが驚嘆の声を上げた。

「あはは、皆元気だね。」
「アルもお腹、たぷたぷさせてる場合じゃないわよ。」
「パパはたぷたぷー!」

喧嘩の様子を見ていたアルザックの言葉にビスカと娘のアスカが笑いながら言う。

「エルザが喧嘩を止めないなんて、珍しいね?」
「ふっふっふっ。今はお前達とケーキを食べているのに忙しいからな。」
「ははっ、つまり…機嫌がすこぶる良いって訳か。ここまでアイツ等の攻撃が飛んでくるとも思えないしな。ていうか、俺までいいのか?こんな……高そうなケーキを食わせてもらっちまって?」
「問題ない。たっくさん買って来たからな!一人5個食べてもいいからな!」

喧嘩をしている場所から一番遠く離れたテーブルで大きなイチゴがのったショートケーキを前にエルザが目をキラキラ輝かせながら言った。
エルザは今日朝一で今女性に大人気のケーキ屋で大量のケーキを買い占めることが出来てとてもご満悦なのだ。エメラとアオイも半ば強引にエルザにケーキをご馳走されることになり、それぞれの目の前にガトーショコラとモンブランが置かれていた。
もちろん、ルーシィやウェンディ達の分……いや、ギルド全員分は余裕でありそうな大量のケーキが箱詰めにされている。

「よしっ!早速食べ」
「吹っ飛べエエエッ!」
「うごあああ!」
「「「………。」」」

目を更に爛々と輝かせ、フォークを手にし早速食べようとした直後だった。
ナツの拳を左頬にもろに食らったガジルが吹っ飛んで来て、3人が今食べようとしたケーキはもちろん、箱詰めにしていた大量のケーキを巻き込んで壁に激突してした。
その瞬間、エルザの顔が黒く翳り、エメラとアオイが顔面蒼白しながらガタガタと恐怖で震えだす。

「いっ、てェなぁ……。」

箱詰めにされたケーキは無残にもガジルの下敷きになりぺっしゃんこ
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