17部分:第三話 高校生と大学生その九
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皆そう言って笑顔で頷き合います。
「行って来なさいよ」
「女は度胸」
「けど」
ここで何か恐いものも感じました。
「新一君も男の子だし。若い男の子と二人きりだなんて」
「考え過ぎよ」
こう言ったらそう返されました。思いきり笑われて。
「心配御無用」
「あの子だったらね」
「そうかしら」
かなり疑わしい言葉にしか聞こえませんでした。正直。
「私はそうは思えないけれど」
「精々唇までじゃない?」
「手を握っただけとか」
「唇って」
そう言われて今度は顔が確実に真っ赤になりました。冗談じゃありません。
「嫌よ、私キスだってね、まだなんだから」
「自分で言わないの」
「本当に奪われても知らないわよ」
「あっ」
失言でした。今度は皆に完全に呆れられてしまいました。
「しまった・・・・・・」
「とにかくね」
皆呆れながらも私に言います。
「四時よ、いいわね」
「それまでは講義を受けましょう」
「え、ええ」
皆の言葉に頷きます。何はともあれまずはそちらです。けれど四時は絶対にやって来ます。それを思うと憂鬱になりますが時間からは逃げられないんですよね。どうなるやら。
高校生と大学生 完
2007・9・20
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