番外編069話 if ゲート編 05話
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俺に向かって口を開き、炎を吐き出そうとして……
「ギャンッ!」
再度瞬動を使って炎龍の頭上に移動すると、ファイアブレスを止めさせる意味でも頭部を殴って強引に口を閉じさせ、同時に殴った衝撃で地面に強引に伏せさせる。
今の一撃は聞いたのか、炎龍は若干ゆっくりと身体を起こし……
「伏せ」
三度そう告げるが、当然のように炎龍が伏せる様子はなく、瞬動で頭部を殴って強引に地面に伏せさせる。
そうして、起き上がる度に『伏せ』と言い、それに従わなければ炎龍の頭部を殴って強引に伏せさせる。
当然のように炎龍も、俺が攻撃してくる場所が決まっているので、何とかそれを回避したり、反撃しようとするものの……正直なところ、炎龍程度の速度で俺を捉えられる筈もない。
5回、6回、7回……と同じ事を繰り返し……
「ガ……ガァ」
言葉尻は弱くなってきたが、それでも炎龍が俺の言う事を聞く様子はない。
20回、30回……と繰り返し、やがてその数が50回を超えた頃……
「ギャン……ギャン」
ようやく、俺が伏せという言葉を口にすると、炎龍は伏せる。
「よし。……なら、こっちに来い」
軽く手招きをすると、やがて炎龍は恐る恐るといった様子で俺の方に近づいてきた。
そして、大人しく俺に頭を差し出してくる。
「うん、これでテイムは完了だな」
今まで散々殴った炎龍の頭部を撫でてやりながら、空間倉庫の中から取り出した魔法薬を炎龍に掛ける。
イクシール程に高価ではないが、それでも殴った頭を回復させるだけなら問題はないだろう。
「よし、じゃあ行くぞ。俺を乗せていけ」
その言葉に炎龍は素直に従い、そのまま俺と炎龍はエルフの集落のあった場所に戻る。
「さすが、アクセル様!」
俺の知ってる方のテュカはそう言って尊敬の視線を向けたのだが、この世界のエルフ達は唖然とした状態で何が起こっているのかが分かっていない状況になっており、伊丹達は目と口を大きく見開き、ただ唖然とした表情をこっちに向けてくるだけだった。
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