番外編069話 if ゲート編 05話
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とっては、そこまで怯えるような事は一切ない。
「取りあえず、これは挨拶代わりだ」
大きく手を振り、空中にはその軌跡をなぞるかのように白炎の壁が生み出される。
炎龍というだけあって、向こうも炎については強い耐久性があるだろうが……さて、俺の白炎をくらっても、問題はないかな?
そう思ったが、炎龍もその炎に対しては警戒したのか――白い炎なんだから、警戒するのが当然なのだろうが――翼を羽ばたかせながら白炎を避けるようにして飛ぶ。
炎龍にとって、仮にも炎の白炎から逃げるような真似をするのはプライドが許さないかと思ったんだが……ちっ、勘は鋭いらいしな。
「けど、甘い」
パチンッ、と指を鳴らすと同時に、壁を作っていた白炎が幾つもの塊になって炎龍に向かって飛んでいく。
これは炎龍も予想していなかったのか、白炎の一撃をくらって、身体が白炎に包まれる。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
炎龍を燃やす白炎。
何とも皮肉な表現ではあるが、一応白炎で燃やしつくさないように加減はしている。
だが、それはあくまでも致命傷を負わせないようにという意味での加減であって、炎龍の身体は間違いなく白炎によって焼かれており……炎龍は、何とか自分の身体を覆っている白炎を引き剥がそうと、空中で激しく身を捻る。
もっともそのような行為に意味はなく、炎龍の身体から白炎が消えるような事はない。
最終的に、炎龍は地面に身体を擦りつけて白炎を何とかしようと、地上に向かって急降下していった。
ふぅ、取りあえずエルフの集落がある森に入る前に撃墜出来たのはよかったな。
地面に身体を擦りつけ、何とか白炎を消そうとしている炎龍を追い、俺もまた地上に降りる。
そうして地上に降りたところで、身体を地面に擦りつけている炎龍を見ながら、再び指を鳴らす。
すると次の瞬間、今まで炎龍の身体を覆っていた白炎が、まるで夢か何かだったかのようにその姿を消す。
もっとも、炎龍の身体は様々な場所に火傷を負っており、それが白炎が夢でも幻でもないことを示していたが。
「グオオオオオオォッ!」
炎龍も自分に怪我をさせたのが俺だと理解したのだろう。
最初に見た時のように、障害物か何かを見るような視線ではなく……明らかに敵を見る目でこっちを見てくる。
「伏せ」
そう言い、次の瞬間瞬動で炎龍の上に移動すると、その頭部を殴りつけ、強引に地面に伏せさせた。
そうして虚空瞬動を利用して一度炎龍から距離を取る。
「グラアアオオオアアオアアアッ!」
俺に殴られたという事に気が付いたのか、炎龍は顔を上げて殺意の籠もった視線をこっちに向ける。
だが、俺はそれに構わず……
「伏せ」
再びそう言うが、炎龍は
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