第38話 絶剣と妖精の再会
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守って見せる」
「リート、ありがとう……」
フィルは嬉しそうに微笑んだ。
「よし!リート君と妹さんの感動の再会を記念してここは僕が一曲披露しようじゃないか!」
「オリビエさん、いつの間にいたんですか?」
部屋の出入り口にいつ来たのかオリビエさんがリュートを手に持ちながら立っていた。
「リート、この人は誰?」
「初めまして、リート君の妹さん。僕はオリビエ、リート君とは一晩を共に過ごした深い中なのさ」
「……リート?何したの?」
「いやいや何もないぞ!?」
ジト目で睨んでくるフィーに俺は慌てながら説明した。
「……ふーん、そんなことがあったんだ」
「分かってくれたか?」
「ん。てっきりリートがBLに目覚めたんだと思っちゃった」
「……どこでそんな言葉を覚えたんだ?」
「ゼノがリートが彼女を作らないのはホモだからじゃないかって言ってた」
なるほど。ゼノとは帰ったら話し合い(肉体的)が必要なようだ。
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「ふう、腹いっぱいだ……」
「オリビエも太っ腹だね。全員分の食事代を出してくれるなんてね」
フィーと再会した後はオリビエさんがお祝いとして食事会を開いてくれた。孤児院の人たち全員の分も合わせて出してくれたんだがどこにそんなミラを持っていたんだ?
「……ふふっ」
「うん?どうかしたのか、フィー?」
「ううん。リィンにもお友達が出来たんだなって思ったの」
「オリビエさんが?友達っていうか悪友というか……まあいい人なのは確かだと思うけどそれが霞むくらい癖が強すぎるんだよな」
「でもオリビエと話すときのリィンはとっても楽しそうだよ」
「そうか?いや、そうなのかもな」
今は二人きりなのでお互いの名前を呼びあっている。するとフィーは俺の首に両手を回して頬と頬を合わせてきた。
「んう……リィン……」
「なんだ?今日はやけに甘えてくるな?」
「だって久しぶりに会えたんだよ?ずっと会いたかったんだから……」
暫くフィーにされるがままになっていたが俺はフィーの怪我を見て顔を顰めた。
「……怪我は大丈夫なのか?」
「うん。見た目ほどひどくはないよ。教会で薬ももらったし安静にしてたら良くなるって」
「そうか……フィーに傷をつけたのはどんな奴だったんだ?」
「仮面を付けた人物だったけど多分体格からして男だと思う。でも実力は凄かった、まるで団長や光の剣匠と対峙しているみたいだった」
「フィーにそこまで言わせるとはな。一体何者なんだ?」
俺はフィーを傷つけた人物について考えていたが、フィーはそんな俺を見て心配そうにしていた。
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