第38話 絶剣と妖精の再会
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「ほらほら、リート君。今は一刻も早く妹さんに会いに行ってあげるべきじゃないかな?カルナ君にお礼を言いに行くのはその後でもできるしね」
「オリビエさん……そうですね。今はフィルに会いに行きましょう」
俺はオリビエさんにそう言われて気持ちを切り替えてカルナさんが話していた白の木蓮寧に行き店を運営している人に事情を話した。既に遊撃士協会から連絡を受けていたらしくすんなりと二階へ案内してもらえた。因みにオリビエさんは気を使ってくれたのか一階で待っていると言い料理を頼んでいた。
「ここにフィルが……」
俺は孤児院に住んでいる人たちが使っているという部屋の扉をノックする。
「はい、どうぞ」
「失礼します」
俺は扉を開けて中に入る。部屋の中には若い女性がベットに座っていた。
「あら、あなた方は……?」
「はじめまして。俺はリートと言います。俺の妹が孤児院で世話になったと聞いて今日こうして来たんですがあなたが院長先生ですか?」
「まあ、じゃああなたがフィルさんの……はじめまして、私はテレサと言います。フィルさんからあなたの事は聞いていました」
「テレサさん、フィルを保護して頂いた上に世話までしてもらって……本当にありがとうございました」
俺はテレサさんに頭を下げるとテレサさんは顔を上げてくださいと言った。
「私の方こそフィルさんには色々助けていただきましたし気にしないでください」
「テレサさん……」
なんと心の広い人だろうか。俺はフィーを保護してくれたのがこの人で本当に良かったと思った。
「そういえばフィルはここにはいないんですか?」
「フィルさんは子供たちと遊んでくれています。怪我もよくなってきましたし子供たちも放火事件が起きて不安に思ってるから自分が出来ることをしたいと……」
「そうですか、フィルらしいですね」
怪我も大したことが無かったようで良かったよ。俺がそう思っているとテレサさんが微笑みながら窓から外の風景を見ていた。
「そういえば孤児院が放火事件にあったと聞きました。心中お察しします」
「……ありがとうございます」
「俺とフィルの父は何でも屋をやっていてある程度ミラがあります。今回の事を話せばきっと力になってくれると思いますがどうでしょうか?」
「お気持ちは有り難く受け取らせて頂きます。しかしあなた方にそんなご迷惑はお掛けできません。これは私たちの問題ですから……」
「しかしそれではあなた達に対して何もお礼が出来ていません。父もきっとそう言うでしょう」
「……ならひとつだけお願いをしてもいいでしょうか?」
「なんでしょうか?」
俺が訪ねるとテレサさんはジッと俺を見てきた。
「フィ
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