第一幕その八
[8]前話 [2]次話
「緑のティーに緑のレモンが入って」
「それで緑のままなのね」
「けれどティーの緑でなくなる」
「レモンティーの緑になるんだ」
「そういうことよ、そのレモンティーも飲みましょう」
エメラルドの都のそれをというのです、こうしたお話をしてから皆でおやつを食べますがレモンティーの色は薄い透き通った緑でした、キャプテンはそのレモンティーを見ながら五人にお話しました。
「これがだね」
「エメラルドの都のレモンティーですね」
「緑に緑が入ってこうなる」
「薄い透き通った緑ですね」
「そうした緑になるんですね」
「まるでエメラルドを溶かした様な」
「そうだよ、そして味はね」
そちらはといいますと。
「甘くてね」
「味はオズの国のレモンティーよ」
こう言ったのはトロットでした。
「とても美味しいわよ」
「そうですね」
「じゃあ今からね」
「はい、皆でですね」
「この緑のレモンティーとね」
エメラルドを溶かした様なそれと、というのです。
「ベーグルを食べましょう」
「わかりました」
カルロスが五人を代表して答えてでした、皆でそのベーグルとレモンティーを食べはじめました。そしてそれからでした。
オズマはベーグルを食べつつこんなことを言いました。
「今回私はね」
「ええ、この宮殿にいてね」
「お休みね」
「そうなるわね」
こうトロットに答えるのでした。
「宮殿には留守番も必要だし」
「皆今は出ているから」
「私が残るしかないわ、けれど我儘を言えば」
「オズマもね」
「冒険に出たいわね」
少し残念そうに笑って言うのでした。
「やっぱりね」
「オズマも冒険好きだし」
「そう、だからね」
それでというのです。
「今回はね」
「残念なのね」
「どうにもね、けれどね」
「そこが我慢して」
「残るわ」
そうするというのです。
「今はね」
「そうするのね」
「吉報を待ってるわ」
トロット達のそれをというのです。
「そしてね」
「宮殿に残っても」
「楽しく過ごすわ」
「ここはここで楽しいから」
「そうするわ」
まさにというのです。
「ジュリア達と一緒にね」
「それじゃあね」
「私は私で楽しんでおくわ」
こう答えたオズマでした。
「何に対しても楽しめる」
「それがオズの国だしね」
「そうするわ、それとね」
「それと?」
「いえ、これはそんな気がするだけだけれど」
「どうかしたの?」
「ノーム王がこの宮殿に来る様な気がするの」
この人がというのです。
「遊びにね」
「あの人が来られたら」
カリフ王がというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ