第14話。士郎と変人の一日。
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士郎と晋吾は所謂二卵性双生児である。
日本人の癖に赤い髪の士郎に対し、晋吾は黒い。士郎よりも晋吾は若干釣り目。晋吾の方が体重が重い。
このほかの外見は背丈も一緒な二人。しかし、内面はだいぶ違う。
晋吾は「変な子」「変わった子」。士郎は「いい子」「ガンバリ屋さん」といったところが町内の評判。
士郎は可愛いらしい笑顔と、何に対しても一生懸命なところが、おばさまたちのハートを掴んだらしく、
商店街ではある意味アイドルと化している。
晋吾はあっちをうろうろ、こっちをうろうろと散歩に出かけるため様々な場所で見られ、
着ぐるみをきて、3m級の木によじ登って蝉ごっこなどしていたり等、某超幼稚園児みたいなこともしていてるのも発見はされているからだ。
本人としては、知識を蓄えることを最優先していた前世の少年期の分も、遊び徹すつもりだったらしい。
少し晋吾の前世の話をすると、彼が遊び始めたのは高校に入ってから。
本人曰く
「いい友人に出会えた」
とのこと。まぁ、その友人はタダのオタクであったのだが・・・・
士郎は兄によって育ったと言って過言ではない。
兄にあやされ、兄に教わり、兄に怒られ、兄に虐められ、兄に可愛がれ、その結果、兄に懐いた。
しかし、今、士郎の中で一番であった兄の存在を脅かす存在がいる。
その名を、遠坂 凛と言う。
ぶっちゃけ初恋であった
そこで思った、確かに自分の兄は偉大である。
しかし、兄の後ろでウジウジしている姿を見て、彼女はどう思うか?
おそらく、自分は兄の引き立て役にしかならないであろう。そう士郎は思い立ち。
始めてであろう兄に対する『反逆』を行うのであった。
「ニイちゃん。ニイちゃん。」
「ん?なんやシロちゃん。」
「兄貴って呼んでいい?」(ドキドキ)
「キモいわボケ。」
・・・・ショックで二日間落ち込んだ。「兄貴」はどうしても嫌らしい。(筋肉を想像してしまうとのこと)
なんとか「兄さん」としてもらう許可を得た。それでいいのか士郎。そんなんでいいのか士郎。
家での士郎はさておき、学校での士郎は実に人気者である。
100mを11秒前半、200m24秒台、400m53秒で走るだけでなく、走り幅跳びを6m飛ぶ
陸上部のスーパールーキー。と言うよりも怪童と言ったらいいか?
運動だけでなく成績優秀、赤い髪が人の注目を集め、顔も悪くなく、むしろいい方。
さらに性格は優しく、他者を気にかけ、苦になる仕事を厭わない。
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