第一幕その七
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「何時何処に行っても」
「まさにお伽の国ね」
「そう、お伽の国だからよ」
そうであるからとです、トロットは四人にもお話しました。
「この宮殿にも不思議があるのよ」
「どうして造られたか」
「そのことですね」
「オズの国の宮殿だから」
「そうして造られたんですね」
「そうよ、じゃあ遊んで身体を動かしてお腹が空いたから」
それでというのです。
「おやつにしましょう」
「そういえば」
カルロスは自分達の近くにあった壁にかけられている時計を見ました、鳩時計ですが緑の木で造られていて所々に宝石が飾られています。
「もうすぐ三時ですね」
「ええ、時間的にもいいから」
「今からですね」
「食堂に入って」
そこでというのです。
「おやつを食べましょう」
「わかりました」
「今日のおやつは何かしら」
うきうきとして言うトロットでした。
「楽しみよね」
「はい、とても」
カルロスも笑顔で応えて他の四人もでした、そうしてです。
六人で食堂に入るともうオズマとキャプテンがいてです、六人に笑顔で言ってきました。
「じゃあ今からね」
「はい、おやつですね」
「皆でそれを食べるんですね」
「そうしましょう、今日のおやつはね」
それは何かといいますと。
「甘いベーグルよ」
「あっ、ベーグルなんですね」
「それと紅茶よ」
飲みものはそちらだというのです。
「レモンティーよ」
「アメリカですね」
「ええ、ベーグルも最近定着したわ」
オズの国にとカルロスに答えます。
「アメリカでもよく食べられる様になってね」
「オズの国でも定着して」
「私達も食べられるの」
そうだというのです。
「おやつとしてもね」
「それで今日のおやつはだよ」
キャプテンもにこにことしてお話します。
「うんと甘い、ドーナツみたいなベーグルだよ」
「ベーグルといってもですか」
「そうしたベーグルなんだ」
「ベーグルといっても色々ですね」
「パンとして食べるベーグルもあればね」
「おやつのベーグルもあって」
「今はおやつだよ」
そちらのベーグルだというのです。
「そしてそれをね」
「今から皆で、ですね」
「食べようね」
「そしてレモンティーはね」
オズマはにこにことして飲みもののお話もしました。
「エメラルドの都のレモンティーだから」
「緑色ですか」
「そう、オレンジじゃなくてね」
そちらの色になるというのです。
「面白いでしょ、そのことも」
「普通レモンティーってオレンジだけれど」
「そうそう、紅いお茶にレモンの黄色が入って」
「それでオレンジになるけれど」
「エメラルドの都だから」
カルロス以外の四人も言うのでした。
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