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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica12新暦78年:聖王教会騎士団独立〜Historical Events〜
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言って1人のシスターが執務室内へと通された。押しているキャスター付きワゴンの上には、山積みされたファイルが置かれている。その量を見たマリアンネは「うふふ〜♪」と笑みを浮かべながら席を立ち、ワゴンの方へとすい〜っと歩み寄った・・・かと思えば、「さらば!」と出入り口のドアへとダッシュ。公式の場で着る豪華絢爛な法衣は今は着ておらず、軽装ともいえるカズラのみを着用しているため動きが素早かった。

「ボイコットは許しませんよ!」

「聖下、お戻りを!」

ツィスカとパーシヴァルが立ち塞がるが、マリアンネは「とう!」と大きく跳躍。宙で前方伸身宙返り3回半ひねりを繰り出した。まさに体操選手さながらの動きだが、着地地点にはパーシヴァルがすでに移動し終えており、「いけませんよ、聖下」と落ちてきた彼女をお姫様抱っこで受け止めた。

「あらやだ」

「聖下、仕事の続行をお願いします」

「ありがとう、確かに書類を受け取りました」

「は、はい、了解です」

ツィスカはシスターの抱える書類に受け取りサインを書き、シスターが執務室を後にするのを見送った。パーシヴァルはマリアンネを抱きかかえたまま執務机と向かい始める。その時また、ドアがノックされた。彼は「失礼します」と一言断ってから彼女を降ろし、ドアへと戻ってそっと開けると、「閣下!」とビシッと佇まいを直し、ツィスカも新たな訪問者の姿を見て同様に佇まいを直した。

「聖下、あの件について再考をと思いまして、こうして押しかけてしまいました」

「はぁ・・・。その話は先の議会で否決された事を思い出してもらいたいわ、リナルド」

やって来たのは教会騎士団の統括、リナルド・トラバント騎士団長。ザンクト・オルフェンを統治するフライハイト家に連なる六家の一角、トラバント家の現当主。マリアンネが目に見えて不機嫌になった様子に、「あの・・・」パーシヴァルやツィスカが戸惑い始める。

「席を外しましょうか?」

「ああ、そうしてくれたま――」

「いいえ。元とはいえ、パラディンだったあなたにも関係があるから、このまま聴いていてちょうだい」

マリアンネは室内から出て行こうとしていたパーシヴァル達を引き止め、執務机の縁に尻を乗せるように楽な姿勢を取った。

「リナルド、あなたの言いたいことはまぁ・・・理解できないこともないわ。でもね、ザンクト・オルフェンや聖王教会騎士団を管理局法から脱退させる、なんて無理な話を通せるとでも?」

マリアンネの話にパーシヴァルはバッとリナルドへと体を向け、「本気ですか!?」と驚きや戸惑い、僅かなりの怒りを含んだ声でそう問うた。ツィスカも「そんな事になったら、孤立してしまいます・・・!」と声を震わせる。

「お前たちも今の管理局の不祥事の数々を知らないわ
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