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Epica12新暦78年:聖王教会騎士団独立〜Historical Events〜
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第一世界ミッドチルダ、北部はベルカ自治領ザンクト・オルフェン。中央区アヴァロン、北区カムラン、西区カールレオン、南区ウィンザイン、東区ナウンティスからなる広大な土地だ。そのザンクト・オルフェン中央区アヴァロンには、管理世界で最も信者の多い宗教である聖王教、その本部がある。

「あぁ、今日もこんなに書類が・・・」

本部内のとある一室。そこは教皇執務室と銘打たれた、限られた人物しか入れない特別な部屋で、両側の壁には何百冊と納められた書棚がいくつも並び、天井にはベルカ魔法陣型のステンドグラス、床にはレッドカーペットが敷き詰められ、一番奥の壁は両開き窓が複数設けられている。

「これでも結構抑えられていますよ、マリアンネ聖下」

今現在、執務室には2人の女性と1人の男性が居る。1人は聖王教の教皇にしてSt.オルフェンの実質領主でもある女性、マリアンネ・ド・シャルロッテ・フライハイト。アンティーク調の執務机の置かれた書類の山を見て、ガックリと肩を落としている。

「そうは言っても、もう少し業務部のほうで処理し切れなかったの、ツィスカ?」

もう1人は教皇付きの秘書官、ツィスカ・ヴェールマン。シスターであり教会騎士団所属の騎士でもある。所属部隊は、騎士団内部の風紀を取り締まる無色花騎士隊ファルブロス・ブルーメ。かの騎士隊に所属する者は徹底的に公平にして公正であることを求めえられる。ゆえに教皇秘書官には必ず所属する者が選ばれる。

「その上での量です。今日は、4日後に控えています本局での意見陳述会に提出する書類の再確認ですので、頑張って処理してください」

「そうなのねぇ・・・。よし、やりましょうか!」

他の部署もまた多くの仕事をこなしていると知ったマリアンネは、両頬をパチンと叩いて気合を入れなおした後、黙々と書類に必要な事を書き直したり、サインを書いたりと仕事をこなしていく。それから1時間ほど経過した頃、執務室の出入り口である両開きドアがコンコンコンとノックされた。

「出ます」

ドア付近で足を肩幅に開き、両手を腰の後ろで組んで立つ休めの姿勢を取っていた男性が動き出す。ドアノブへと手を掛け、そっとドアを開けた。

「お疲れ様です、騎士パーシヴァル」

「お疲れ様です」

男性の名はパーシヴァル・フォン・シュテルンベルク。かつては教会騎士団に属する数居る槍騎士の頂点、シュペーアパラディンの称号を頂いていたが、今はフライハイト家の元女中長だったプリアムス・ゲーティアと結婚し、子供が生まれたことで称号を返上。それと同時に銀薔薇騎士隊ズィルバーン・ローゼを除隊し、教会の要人や依頼者の護衛を主任務とする桃茉莉花騎士隊ローザ・ヤスミーンへと転属していた。

「ツィスカ秘書官。業務部からのお仕事の追加です」

そう
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