118部分:第十六話 色々と大変ですその五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第十六話 色々と大変ですその五
「じゃあ江夏といえば」
「やっぱり阪神時代のですよ」
それこそお父さんもお爺ちゃんもお母さんもお婆ちゃんもそう主張します。あと田淵は阪神の田淵なんだと物凄く言われてきています。
「背番号は二十八で」
「二十六じゃなくてなのね」
「ええ、私もそう思います」
やっぱり江夏豊といえば背番号は二十八ですよね。他には考えられません。私の好きな数字でもあります。他には十、十一、二十二、三十一、特に四十四が好きです。
「江夏っていったら関西じゃそうですよ」
「広島とは全然違うのね」
「ですよね。あと違うっていえば」
そこで思い出したのは。
「お好み焼きとかもですよね」
「お好み焼きは広島ね」
いきなりこう定義付けられました。
「他は駄目よ」
「駄目なんですか」
「そう、大阪風ってあるじゃない」
何かお話が江夏豊とか野球のよりも白熱してきました。おぢばにもお好み焼きのお店はありますけれどやっぱりそれは大阪風なんです。関西ですから。
「あれは駄目よね。やっぱり広島風じゃないと」
「はあ」
「おぢばでもねえ」
先輩は困った顔になりました。私と同じことを考えているみたいです。
「普通にお好み焼きはあるけれど」
「大阪風だから駄目なんですか」
「お好み焼きじゃないわ」
こうまで仰います。
「広島にもおみちの人多いんだからそこは工夫してくれないかしら」
「はあ」
「たこ焼きはいいとして」
ちなみに神戸じゃ明石焼きなんていうのもあります。たこ焼きをおつゆにつけたものでうちのお父さんの大好物だったりします。
「お好み焼きだけは広島よね」
「それで先輩」
私はそう主張して止まない先輩に尋ねました。
「ええ、何かしら」
「先輩はお好み焼きの時は飲み物は何ですか?」
「コーラかしら」
少し考える顔になってから答えてくれました。
「やっぱり」
「そうですか、先輩はコーラですか」
「ちっちは何なの?」
「私はサイダーです」
コーラも嫌いじゃないですけれど。
「ただ」
「ただ?どうしたの?」
「炭酸飲料はできるだけ飲まないようにはしています」
「どうしてなの?」
「あれって骨に悪いですよね」
子供の頃からよく言われています。骨を溶かすって。
「だからあまり飲まないようにはしています」
「そうなの」
「背が伸びなくなるんで。それだと」
「また背なのね」
「はい。そのかわりにできるだけ牛乳とか野菜ジュースとか豆乳にしています」
「何かそれって」
先輩は私の言葉を聞いてふと考えた顔になります。それから私に言ってきました。
「プロ野球選手みたいね」
「スポーツ選手ですか」
「そう。しかも広岡監督の時のプロ野球選手みたいよ」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ