番外編066話 if ゲート編 02話
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い地区だからな」
取りあえず伊丹に対する判断は強さではなく頭の回転の早さが優秀なのだろうと判断し、ひとまず棚に上げて置く事にするのだった。
そうして挨拶が終われば、俺達は自衛隊の建物を出る。
建物の外には、伊丹の部下と思われる軍人……いや、自衛隊員の姿があった。
全部で10人。
……その中でも一際目立つのは、小柄な女だろう。
いや、その小柄な身体に似合わない巨乳が目立つという訳ではなく、純粋に生身での戦闘能力という点ではこの中で1番高いという点だが。
「では、これより護衛任務を行う。皆、シャドウミラーの面々に失礼のないように」
伊丹の言葉に、自衛隊員達が揃って敬礼し……政府の役人を引き連れ、俺達は門のある方に向かう。
もっとも、門のある場所は自衛隊の基地からそう離れている場所ではない。
それこそ、すぐ側と言ってもいいような場所にある。
だからこそ、俺達は建物を出てからすぐに門の側に到着した。
門の側では、量産型Wやメギロート、バッタといった者達が警備をしている。
「うわ……」
伊丹の部下の誰かが、不意にそんな声を漏らすのが聞こえてきた。
いやまぁ、普通の――という言い方が正しいのかどうかは分からないが――日本の自衛隊にしてみれば、メギロートやバッタのような虫型の機動兵器を見れば、当然のように驚くだろうが。
おかげで……という言い方もどうかと思うが、顔を隠している量産型Wを見ても特に何も言わないどころか、安心した様子すら見せていた。
今はいいけど、恐らく量産型Wがどのような存在なのかを知れば、日本ではかなりの批判は巻き起こるだろう。
人権云々もいいが、それに完全に足を引っ張られている形だな。
「アルマー代表、その……大丈夫でしょうか?」
日本から派遣されてきた役人が、俺の方を見てそう尋ねる。
メギロートとバッタは、それだけ強烈なショックを与えたのだろう。
一応、メギロートやバッタに関しては、情報が既に自衛隊から上がっている筈なのだが……百聞は一見にしかずって奴か。
「問題ない。ただ……妙な行動を取れば、話は別だけどな」
実際、政府の人員はともかくとして、自衛隊の方はこっちの情報を少しでも探る為に何か妙な行動をしかねない。
であれば、ここできちんとその辺りの事情について説明しておいた方がいいだろう。
その上で妙な真似をして何らかの被害を受けても、それは俺の知った事ではないのだから。
しかし、護衛を率いている伊丹は、そんな俺の言葉に対して、特に何を感じた様子もなく……いや、それどころか感心したような様子でメギロートを見ている。
「分かりました。いいかー、皆。アルマー代表の言葉を聞いたな? 迂闊な真似はしないようになー」
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