第37話 事情聴取と勘違い
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side:エステル
おはよう、皆!エステルよ。もー、昨日は最悪だったわ。えっ?なんでかって?それが最上階のスイートルームに泊まれることになったのにデュナン侯爵っていう王族の人がいきなり来て部屋を寄こせだなんて言ってきたのよね。執事のお爺さんがあたしたちに地面に頭が付いちゃうくらい下げて謝ってたから譲ったんだけど流石にもう部屋は一杯で借りれなかったって訳なの。
でも偶然にもナイアルがホテルに泊まっていてあたしたちは以前の空賊事件で情報を話したお礼で止めてもらう事ができたのよね。しかも美味しいご飯まで奢ってもらっちゃったしラッキーだったわ。
「じゃああたしたちはギルドに向かうわね」
「色々とありがとうございました」
「おうよ、俺はルーアンに暫くいるからまた何かネタが入ったら教えてくれよな」
ホテル前でナイアルと別れたあたしたちはギルドに向かいさっそく依頼をこなしていくことにした。
「おはよう、ジャンさん」
「おはようございます」
「やあ、おはよう。早速来てくれたみたいだな」
「うん、約束したしね」
「早速ですが仕事を紹介してもらってもいいですか?」
「勿論さ!色々やってもらいたい事はあるんだけどまず何からやってもらおうかな?」
「お、お手柔らかに……」
ジャンさんと話していると導力通信機がランプを光らせて鳴り出した。
「おっと、ちょっと待っててくれよ……はい、こちら遊撃士協会ルーアン支部。やあ『白の木蓮寧』の……連絡してくるなんて珍しいな……なんだって?」
ジャンさんは表情を険しくして話を聞いていた。なんか前にもこんな光景を見たような……嫌な予感がしてきたわ。
「……分かった。直にウチのものを向かわせるさ」
ジャンさんは通信を終えるとあたしたちに向きかえった。
「どうしたの?何か事件でもあったの?」
「事件か事故かは分からないんだが昨日、街道沿いにある孤児院が火事にあったそうなんだ」
「孤児院って……フィルが住んでいるって言ってた?」
「知ってるのかい?」
「行ったことはありませんが昨日知り合った子が住んでいる場所なんです」
「住んでいた人たちは無事なの!?」
「その確認はとれていない。とりあえず、それも含めて君たちに調査をお願いしたいんだ。頼めるかい?」
「勿論よ!」
「僕たちはこれから直に孤児院に向かいます」
「よろしく頼んだよ」
ジャンさんから孤児院の場所を聞いてあたしたちは孤児院に向かった。
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「ひ、酷い……」
「完全に焼け落ちてるね……」
孤児院があった場所に着いたあたしたちが最初に目にしたのはほとんどが
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