第37話 事情聴取と勘違い
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番奥の倉庫に向かったようです」
「ええっ!クローゼ、その子の言葉が分かるの!?」
「いえ、言葉は分かりませんが気持ちが伝わるんです」
「正に以心伝心だね。でも今はそれに驚いている場合じゃないね」
「ええ、早く奥の倉庫に向かいましょう!!」
倉庫区画の一番奥にある倉庫に入ると中には数人の若者がいて彼らに帽子を被った男の子が怒鳴っていた。
「……とぼけるなよ!お前らがやったんだろう!?絶対に許さないからな!!」
「なに言ってんだ、このガキは?」
「コラ、ここはお前みたいなお子ちゃまが来るところじゃねーぞ。とっとと家に帰って母ちゃんのおっぱいでも飲んでな」
「ひゃはは、そいつはいいや」
若者の中には昨日あたしたちに絡んできた3人組もいて帽子を被った男の子をバカにしていた。
「ううううう……わああああああっ!!!」
男の子は等々我慢できなくなったのか彼らに体当たりした。
「な、なんだ……?」
「このガキ、なにブチ切れてんだ?」
「母ちゃんがいないからってバカにすんなよ!オイラには先生っていう母ちゃんがいるんだからな!」
男の子は更に体当たりをしていく。
「その大切な先生や皆が住んでいた家をよくも、よくも、よくもぉ!!」
「チッ……」
「しまいにはフィルまで傷つけやがって!!絶対に許さないぞ!!」
「うぜえんだよ、ガキが!!」
3人組の一人が男の子を突き飛ばした。
「あうっ……」
「黙って聞いてりゃいい気になりやがって……」
「どうやらちっとばかりお仕置きが必要なみたいだな」
「お尻百たたきといきますか?ひゃーはっはっは!」
これ以上は不味いわね。あたしたちは倉庫の中に入った。
「あんたたち、やめなさい!」
「お、お前たちは……」
「ク、クローゼ……姉ちゃん?」
「子供相手に遊び半分で暴力を振るうなんて……最低です!恥ずかしくないんですか?」
「な、なんだとー!?」
クローゼってばすっごく怒ってるじゃない。あんなに怒りを露わにするなんて思わなかったわ。
「ようよう、お嬢ちゃん。ちょっとばかり可愛いからって舐めた口利き過ぎじゃねえの?」
「いくら遊撃士がいたところでこの数相手に勝てると思うのか?」
「クローゼ、下がってて!」
「僕たちが時間を稼ぐよ。その隙にあの子を助けてあげて」
あたしとヨシュアはクローゼを下がらせようとしたがクローゼは首を横に振った。
「いいえ、私にも戦わせてください」
「へ……?」
「本当は使いたくありませんでしたけど……」
クローゼは懐から細い剣を出して構えた。
「剣は人を守るために振るうように教わってき
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