第19話 帝国の逆襲
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「たしかに、このままでは叛徒共を付け上がらせるだけですからな」
「宇宙艦隊としては行けと言えば出せますが」
「うむ、報復で出るほどではないと申すのかな」
「そう言う訳ではないが、どの程度の戦力を出せばいいのか」
「正規艦隊を2〜3個は必要ではないか?」
「三万から四万五千か、大規模すぎるな、二万程度で済ますのが一番であろう」
「確かに、無駄に艦隊を動かす必要も無かろう」
「では、軍の総意として出しても二万隻で押し通そう」
軍トップ三者の会談で報復遠征軍は二万隻を上限に決めようとしたが、発表後にブラウンシュヴァイク公を筆頭に門閥貴族達が騒ぎ出した。
「伯父上、軍は父上の敵討ちに僅か二万しか出さないとは本当ですか」
「落ち着けヨアヒム、軍の連中はそうは言うが、そんな事儂が許さん!
必ずやお前の父の敵を撃たせてくれるから、心配するでない」
「伯父上、お願い致します」
このような話がオーディンの彼方此方で話されていたのであるから、軍部と政府に対する突き上げは更にエスカーレートしていった為にリヒテンラーデ侯は陛下へ再度報告に上がるのであった。
帝国暦479年8月30日
■オーディン ノイエ・サンスーシ
皇帝陛下に謁見する為リヒテンラーデ侯爵は今日も朝からグリューネワルト伯爵夫人邸へ向かう、そして昨夜も夫人と御同衾だった陛下に謁見した。リヒテンラーデ侯はいい加減にして欲しいと考えながらも報告を行う。
「陛下、軍部によりますと報復のために二万隻を出撃させると有りましたが、ブラウンシュヴァイク公達が納得いたしません、如何致しましょうか?」
「うむ、公爵達の好きにさせるしか有るまい」
「財政的な問題もありまする」
「ふむ、財務尚書に相談致せ」
「財務尚書でございますか」
無理じゃ、あの男は私利私欲しか考えておらん。
「彼の者が昨日来て、全力で協力すると申して来た」
「なんと、カストロプ公がでございますか」
「そうじゃ、彼の者も一門が犠牲になっておる故のようじゃがな」
「なるほど、そう言う訳でございますか」
「卿が調整致せ」
「御意」
帝国暦479年9月10日
■オーディン 軍務省
皇帝陛下の裁可を受けたリヒテンラーデ侯が軍部と一門が犠牲になった門閥貴族との折衝を行った結果と農奴をゲットしかねて憤慨していた財務尚書カストロプ公が宇宙艦隊に対して追加予算を許可した結果、叛徒への懲罰艦隊は規模を増大させていったのである。
「陛下のご指示とあれば致し方有るまい」
「して、どの程度の戦力をだすのか?」
「財務尚書が珍しく追加予算を認めてくれたので4個艦隊出す事になるな」
「4個艦隊か、六万隻とは当初の三倍か」
「左様、兵站だけでも一苦労だ」
「統
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