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レーヴァティン
第四十八話 バイキングの戦いその三

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「海があってね」
「その海にでござるな」
「とても広い世界が広がっているね」
「そう言われているでござるな」
「その世界を見たくもあるし」
「是非にとも」
「この島を救おうね、その為にも」
 今はと言う淳二だった。
「七人目を見付け出してそうして」
「仲間にでござるな」
「迎えようね」
 魔法で進む船の中で話したのだった、朝日を浴びつつ。そうして昼までになると船の前に遂にだった。
 一艘の船が見えた、そしてその周りではだった。
 激しい戦闘が行われていた、しかしその船を中心とした戦闘を見てだった。剛はいぶかしむ目で言った。
「おかしいね」
「ああ、何かな」
「クラーケンと戦っている感じじゃないね」
 見ればそうだった。
「そこまで巨大なとはね」
「戦ってないな」
「そうだよね」
「あれは何だ?」
 首を傾げさせて言う久志だった。
「クラーケンの足の感じじゃないな」
「あれは巨人かな」
 次第に見えてきたものを見て言った剛だった。
「そうじゃないかな」
「巨人!?ひょっとしてな」
 巨人と聞いてだ、こう言った久志だった。
「湖巨人か」
「うん、それじゃないかな」
「湖の中にいる巨人か」
「水棲のね」
「あれか、クラーケンとばかり思っていたらな」
「巨人みたいだね」
 その水棲のだ。
「どうやらね」
「どういうことだよ」
 クラーケンでないことについて言う久志だった。
「これは」
「それはわからないけれど」
「それでもか」
「うん、巨人ならね」
「どっちにしてもか」
「そう、倒さないとね」
「駄目か」
「そうしてね」
 そのうえでと言うのだった。
「七人目を助けようね」
「あそこにいるの絶対にな」
「うん、七人目だよ」
 船で戦っている者を見ての言葉だ、まだはっきりとした姿が見える距離ではないがそれは間違いないと思っての言葉だ。
「間違いなくね」
「だよな、何かな」
「何か?」
「鎚で戦ってるな」
 両手に持っているそれを振り回していた。
「そうしてるな」
「あっ、そうだね」
「バイキングはそういうのも使うんだな」
「剣とか斧以外にもね」
「そうだったんだな」
「それぞれだね、基本」
 剛が久志に話した。
「そこは」
「そうなんだな」
「うん、これがね」
 こう話すのだった。
「鎚もあるんだ」
「そうなんだな」
「まあハンマーだね」 
 剛はこの世界での言葉も出した、彼等の世界でも使うが彼等は主にこう呼んでいるので違う様な感じにもなっているのだ。
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