番外編〜『最強』の覚悟〜
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自分達で作ったりとか。外出が二ヶ月に一回とか。」
「確かに、うちは隙あらば飲み会開くしなぁ…………。」
ほら、オレ達は決して大日本帝国海軍ではない。だから、そんなに厳しくしなくてもいいだろうってのがうちの提督の意見だ。
でも、そんなのは少数意見だ。大半の鎮守府は厳しい規律があったりする。中には艦娘を道具のように扱う鎮守府すらある。
「でも、どんなに規律が厳しくても、弱くっちゃ意味ないですけどね。」
三号は自虐するように笑った。
「弱くなんかないだろ。」
オレはすぐさま否定した。演習を少し見ただけだが、こいつの強さは中々のモンだ。恐らく純粋な勝負なら千尋より強いだろう。
「弱いですよ。少なくとも木曾さんよりは。」
三号は吐き捨てるように言った。
「もっと強くならなきゃいけないんですよ。」
…………なんかデジャブだな。
周りから見たら、オレもこんな感じなのだろうか。
「…………なんでそんなに強くなりたいんだ?」
オレは敢えて、聞いてみた。
なんか、自分に聞いてる気がした。
「そんなの…………一つに決まってるじゃないですか!」
―執務室―
「うーい、提督居るかー?」
オレはノックもなしに執務室に入った。中では、提督が事務作業をしていた。大淀さんは席を外していた。
「ん、珍しいね。どうしたの?」
提督は机の方を見たまま返事をした。なんか、敢えてオレを見ないようにしている感じがある。
「いやぁ、今日な?『横須賀の木曾』と会ってな。」
オレの言葉に、ため息をつく提督。
「やっぱり…………それだよなぁ…………。」
どうやら予想してたらしい。なら話は早い。
「なんでオレを改二にしない?返答によってはどうなるか分かってんな?」
オレの様子を見て、提督はペンを置いた。
心なしか、いつもより元気がなかった。
「…………君は、人間で居たくないのか?」
「あ?」
全く予想してなかった答えに、思わず気の抜けた声を出してしまった。
人間で居たくないのかだぁ?
…………意味が分からん。
「…………どーゆーことか知らねぇけど、強くなる事ができるのにそれをしねぇってのは、組織の頭としてどうなんだ?」
提督は何かを言いかけたが、一回口を閉じると、大きく深呼
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