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ソードアート・オンライン オルタナティブ アナザーハンドレッド
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僕らは呼び合った。リアルでの互いの名前を。
僕と和人は小学生の時の同級生だった。
既にネットゲーマーだった和人と共通の趣味を持つ私が仲良くなるのは必然だったのだろう。
私は桐ケ谷和人を『かずと』と呼び、彼は私のことを下の名前である『百合』と呼んでくれた。
私たちは色々なネットゲームをした。
もちろん今のように仮想現実ではなかったけれど、それでもかずととのプレイは病み付きになるほど楽しかった。
だが、小学六年生のある日のことだった。
家に帰ると父親が食卓で両肘をつき、その手の甲に額を付けて沈んでいた。
そしてその向かいには両手を強く顔面に押し付けて咽び泣く母親の姿があった。
どうしたことだろうとさすがの小学生でも異常な雰囲気を感じ取る。
私が帰って来たのに気付いた父親が座りなさいと促す。
普段は柔和で穏やかな父親だが、この時は険しく眉間に深い皺が深く刻まれ、声は酷く掠れていた。
「お父さんの会社の上司が悪いことしてお金を稼ごうとしていたんだ。お父さんはそれを見てみぬフリをしていた。しばらくしてその上司の悪事が社長にバレてな。上司は勿論、その部下であるお父さんたちまで会社をクビになってしまったんだ。ごめんな百合。ごめんな。」
父が涙を流すのを初めて見た。
嗚咽を漏らして泣く父は、当時の私にとっては不甲斐なく見えたもので、私はただ父に絶望した。
仕事が出来て、家族のことにもしっかりと目を向けて大切にしてくれて、色々なところに連れて行ってくれた。
そんな完璧な父は私にとって憧れだった。
それなのに。
その瞬間私の中で何かが弾けた気がした。
私は学校に行かなくなり、父親は再就職のために奔走するどころか、家のソファで死んだような瞳を携えてテレビを眺めていた。そして母親は…。
父が解雇されてから僅か三日で母は姿を消した。
私は更に心が闇に蝕まれ、喰われ過ぎて空っぽになった。
ゲームを全くしなくなった。
私は一体なにものなのであろうか。
何故父がクビにされねばならなかったのか。
何故母は私たちを置いて一人逃げ去ってしまったのか。
私は全てが不思議だった。
この世の中が狂っているようにしか感じられなかった。
だが壊れていたのは私のほうで、世界は誰にでも常に平等に時間を与え、回り続ける。
私は空っぽ。私は人形。私は屍。
「あっ…はは。あはははは。あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!!」
奇怪な叫び笑いが腹の底から宙に駆ける。
「くけけけけけけ。あー、おかし。おかしいねぇ。なぁーんもないや!なにも!なにもなにも!私には何もない!!」
私はもう何かを信じることが出来なく
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