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ソードアート・オンライン オルタナティブ アナザーハンドレッド
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そう話をしていた辺りで、先に階段を上がっていった、巨漢の禿頭、真っ黒に焼けた肌をもつ、両手斧の 使い手エギルが人差し指と中指を当てていた額から俺に向かって僅かに 放射状に飛ばす。いわゆる軽い挨拶というやつだ。何をやっても似合うやつだと考えていると、
「さっきの闘い、見事だったぜ、キリト。」
と、言われながらも、その裏に含む言葉があることを予測して、「あぁ。」とだけ返事をして相手の言葉を待つ。
「ふっ。お見通しってか?そうだ、 聞きたいのはそちらの方だ。キリト。ヒースクリフに斬りかかったのは冷静な判断とは言えないな。お前さんにしては珍しい行動だったじゃないか。」
やはりそのことか、と頭を抱えそうになる自分をどうにか押さえつけ、俺は先程の自分の考えを語ると、エギルは納得したようにうんうんと頷いた後でこう言った。
「だが、結局は彼は単なる超人でしかなかった。ということか。」
単なる超人って矛盾した存在だなと、感じながら言葉を返す。
「茅場はどこかで見ているはずだ。 」
と返事にならない言葉で。
先の言葉が裏切られるように、その声が告げた。
「案外そうでもないかもしれないよ、キリト。」
「どういうことだ。」
神妙な表情をしたキリトが僕を見る。あの日以来、彼を見るとやけに胸が痛む。
「僕、見たんだ。君たちの方からは見えないように真後ろにいた僕を盾にして彼は…」
そこで言葉につまり、キリトから目を反らすと、いきなり凄い勢いで肩を掴まれ、「ぁんっ」と僅かに喘いでしまい、その恥ずかしさに、一瞬見たキリトから目を反らしたかったが、ものすごい剣幕をして、更には震えているのがわかり、硬直してしまう。
「やつは、奴はなにをしていたんだ!」
明らかに冷静さを欠いたキリトが僕の肩をこれでもかというほどに強く掴んで、ガクガクと揺らす。
「痛い、痛いよキリト!」
「言えよ!奴は、奴は何をっ…!」
「お、おい、キリト!」
「ちょっ…なにやってるの!?キリトくん!!」
アスナに突き飛ばされてようやく我に帰ったのか、彼は今の自分の行動に頭を抱えていた。
「すまない。乱暴するつもりはないんだ。ただ、奴が本当に茅場なら…」
「気持ちは分かるよ。僕ももう、団長は信じられない…し。」
そう言って地べたに座ったままのキリトに手を伸ばした。
本当は肩を掴まれた時にはハラスメントコードが出ていた。
ペインアブソーバーが働いているのにも関わらず、痣ができたかのような痛みがまだ僕の肩をじんじんと刺激しているのを感じる。これもあのときの償いの一つなのか、と一瞬思考を巡らせる。
立ち上がってから、ふぅー。と一度深呼吸してからキリトが再び僕に問いかけた
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