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翠碧色の虹
第二十一幕:ふたつの虹のふたつの夢
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たみたいだ・・・今の話、聞かれていたのかな。俺は七夏ちゃんの居る所に移動する。

時崎「な、七夏ちゃん!?」
七夏「ご、ごめんなさい・・・えっと・・・その・・・私の事とか、お話してたみたいだから、入りづらくて・・・」
時崎「いいよ、別に! 聞かれて困る事でもないし」
七夏「ありがとう・・・です」
時崎「まあ、ちょっと恥ずかしいけど」
七夏「くすっ☆ でも・・・私、知らなかったなぁ☆ お父さんとお母さんの出逢い♪」
時崎「え!? そうなの!?」
七夏「だって、私が訊いても、お母さんもお父さんも答えてくれなくて・・・」
時崎「なるほど。まあ、それは恥ずかしさもあるからかな?」
七夏「くすっ☆ 柚樹さんのおかげで、素敵なお話、聞けました♪」
凪咲「七夏!」
七夏「ひゃっ☆」
凪咲「あまり、隠れてお話を聞くのはダメよ!」
七夏「ご、ごめんなさいっ!」

凪咲さんは、少し苦笑いしながら、七夏ちゃんに軽く注意をするが、直弥さんとの思い出話を聞かれたことの恥ずかしさも入っているのだと思う。

七夏「お母さんは、どおしてお父さんの事が好きになったの?」
凪咲「そうね・・・直感・・・かしら?」
七夏「くすっ☆」

凪咲さんの答えは、はぐらかすかのような一言だけだった。

凪咲「ナオは?」
七夏「えっと、まだお部屋に居ます☆ お母さんにお話があるって」
凪咲「そう言えば、さっきそんな事を話してたわね。ちょっと失礼しますね」
時崎「え!? あ、はい」

凪咲さんは、七夏ちゃんのお父さんの部屋へ向かった。

七夏「柚樹さん! ありがとうです!」
時崎「え!?」
七夏「お父さん、とっても喜んでました☆」
時崎「喜んで!? あ、踏切の事?」
七夏「はい☆」
時崎「ところで、七夏ちゃんは、お父さんのお話し聞かなくていいの?」
七夏「大切なお話しみたいだったから、お母さんと二人っきりでお話がいいかなって☆」
時崎「そうなんだ」

七夏ちゃんは、ご両親にも気を遣っているようだけど、今更、驚く事でもない・・・か。子供が「親の顔色を伺っている負の気遣い」とは明らかに違うので、こういう気遣いは微笑ましい。七夏ちゃんと居間でのんびり過ごす。七夏ちゃんは、お父さんの事を少し話して聞かせてくれた。

七夏「・・・お父さんね、本当は運転士さんになりたかったみたい・・・」
時崎「そうみたいだね」
七夏「でも、車掌さんのお仕事も、とっても充実してるって♪」
時崎「素敵で誇れるお仕事だと思うよ!」
七夏「ありがとうです☆」
時崎「それで、列車の運転するゲームがあったんだね!」
七夏「はい☆ でも、ゲームはここちゃーの方がお父さんより上手いみたいです☆」
時崎「あ、天美さん・・・将来は運転士さん!?」
七夏「くす
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