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翠碧色の虹
第二十一幕:ふたつの虹のふたつの夢
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、私とは違うみたいで、特に赤色が見えにくいみたい・・・でも、それは個性だと思っているの」
時崎「個性・・・ですか?」
凪咲「ええ。得て不得手とか、好き嫌いみたいなこと・・・かしら?」
時崎「なるほど」
凪咲「だけど、色覚特性が合わないと運転士のお仕事は難しいみたいで・・・」
時崎「確かに、赤色が見えにくいと辛いですね」
凪咲「ええ。特に遠くの小さな信号の光の色が、すぐに判断できない場合は・・・」

−−−−−当時の回想2−−−−−

直弥「なんでだよ! なんでダメなんだよ・・・なんで分からないんだよ!」
凪咲「ナオ・・・」
直弥「なんで赤が分らないんだよ!」

<<上司「列車の運転士は沢山の人の命を預かる仕事だ。信号の見間違いがあってはならんのだよ」>>

直弥「運転士になって、凪咲を乗せてあげるからって約束したのに・・・この視力じゃ、車掌までだなんて・・・・・」
凪咲「車掌さん・・・素敵だと思うわ!」
直弥「気休めならいいよ!」
凪咲「気休めじゃないわ!」
直弥「・・・・・」
凪咲「もし、ナオが運転士さんだったら乗車中は会えないけど、車掌さんなら会えるから!」
直弥「・・・会えるって?」
凪咲「ほら! 切符の拝見で♪」
直弥「!」
凪咲「車掌さんの方が、お客様との接点が多いと思うの♪」
直弥「・・・凪咲・・・」
凪咲「だからね、車掌さん・・・とっても素敵なお仕事だと思うの♪」
直弥「・・・・・」
凪咲「私、乗車中に寂しくなったら、ナオの事、呼ぶからね!」
直弥「・・・え!?」
凪咲「車内で困ってるお客様を助けるのは、車掌さんのお仕事だから・・・くすっ☆」
直弥「・・・・・ありがとう・・・凪咲・・・・・」

−−−−−−−−−−−−−−−−

凪咲「・・・それで、ナオは車掌さんになる事を決意してくれたの・・・」
時崎「車掌さん、格好いいお仕事だと思います!」
凪咲「ありがとうございます!」
時崎「こちらこそ、素敵なお話、ありがとうございます!」
凪咲「・・・でも、七夏は今でもナオが運転士になれたらいいなって思っているみたい」
時崎「七夏ちゃんらしいですね」
凪咲「そんな事もあってか、七夏はナオに少し甘え過ぎな所もあるのが・・・ね」

凪咲さんは苦笑する・・・これは、少し「やきもち」が入っているのかも知れない。

時崎「それは、構わないと思いますけど」
凪咲「最近は、柚樹君にも甘え過ぎているみたいだから・・・」
時崎「え!?」
凪咲「七夏がご迷惑かけてるのではないかしら・・・って」
時崎「七夏ちゃんが甘えてくれるのは、とても嬉しいです!」
凪咲「ありがとう・・・・・良かったわね! 七夏!」
七夏「ひゃっ☆」
時崎「え!?」

居間の入口に七夏ちゃんが居
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