第二十一幕:ふたつの虹のふたつの夢
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買い物を済ませて民宿風水に戻る。お庭で洗濯物を干している凪咲さんが目に留まる。
時崎「凪咲さん、ただいま!」
凪咲「あら、柚樹君。お帰りなさいませ。お昼は頂いたのかしら?」
時崎「はい。喫茶店で軽く頂きました」
凪咲「そうなの・・・七夏がおむすびを作っていますので、お腹が空きましたらどうぞ」
時崎「ありがとうございます!」
俺は、風水の台所へと移動する。七夏ちゃんの姿は見えない。とりあえず、買ってきた「ブルーベリーのタルト」を冷蔵庫の中へ入れておく。
そう言えば、今日、七夏ちゃんは用事があるって話していた。もし、まだその用事が片付いていないのなら、俺も手伝おうと思う。手伝える事ならだけど。
七夏ちゃんの部屋の前に来て、この前の出来事を思い出してしまう。七夏ちゃんが水着姿で出てきた事。今回はそんな事は無いと思うけど・・・。
七夏「柚樹さん!?」
時崎「え? うわぁ!」
七夏「ひゃっ☆」
隣の部屋から突然現れた七夏ちゃんに驚いてしまった。
時崎「な、七夏ちゃん!? ごめん!」
七夏「いえ、柚樹さん! 私の方こそ驚かせてしまって、すみません」
時崎「七夏ちゃん、用事は済んだの?」
七夏「えっと、まだ少し残ってます」
時崎「俺に出来る事があれば手伝うよ!」
七夏「え!? いいのですか?」
時崎「もちろん!」
七夏「わぁ☆ ありがとうです!
時崎「何を手伝えば?」
七夏「えっと、こちらへ・・・」
時崎「了解!」
俺は、七夏ちゃんに付いてゆく・・・その場所は、七夏ちゃんのお父さんの部屋だ。
時崎「ここは、七夏ちゃんのお父さんの部屋?」
七夏「はい☆ お父さん、今夜、帰ってくる予定ですので、お部屋のお掃除は、もう済ませたのですけど・・・あ、どうぞです!」
七夏ちゃんに案内されて、部屋に入る。前にも入った事がある部屋だ。この部屋には畳一畳ほどの場所に鉄道模型の線路が敷かれてあった。以前に七夏ちゃんが模型機関車のお掃除を行っていた事と、思い出話を聞かせてくれた。
七夏「えっと、これです」
時崎「これは、踏切?」
七夏「はい。お父さんから、この踏切をここに置いてほしいって頼まれていたのですけど、私にはちょっと難しくて・・・」
時崎「難しい?」
七夏「電気の配線が必要みたいで・・・柚樹さんは、この前、テレビゲームを直してくれましたから、そういうの詳しいかなって思って・・・」
時崎「なるほど。でも、どおして七夏ちゃんが?」
俺は、七夏ちゃんに訊いてみた。踏切とかは七夏ちゃんのお父さんが設置すれば良いと思うし、普通は列車好きの七夏ちゃんのお父さんが率先して行うだろうと思ったけど・・・その時、俺は、ある事を思い出した。
七夏「えっと・・・」
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