第七章 魔法女子ほのか
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1
きらーん、
小さな星が現れて、瞬きながらくるくる回転し、青い画面内をあちこち跳ね回る。
ぽむ、と弾んで画面からはみ出て、消える。
イントロが流れ始めるのと同時に、画面全体に少女の顔が、すうっと浮かぶように現れる。
伏せるように、目を閉じている、赤い髪の少女。
顔を上げながら、すっと目を開ける。
先ほど消えた星が、くるくる回りながら戻ってくる。
カメラがぐーっと引いて、少女の姿は一瞬にして豆粒のように小さくなって、山と海とに囲まれた町が、そして青空が。
青空に、タイトルロゴが浮かび上がる。
魔法女子ほのか
カッチリした紺色の文字で「魔法女子」、その右下には、黄色を赤く縁取った大きな丸文字で「ほのか」。
画面内を跳ね回っていた星は、ほのかの「ほ」の字の右下、くるんとしたところで瞬きながらゆっくりと回転している。
2
歌が始まった。
赤毛の少女が学校の制服姿で、友達と笑いながら廊下を歩いている映像。
♪♪♪♪♪♪
ねえ 知ってた?
世界は綿菓子よりも甘いってことを
ねえ 知ってた?
見ているだけで幸せになれる
♪♪♪♪♪♪
場面切り替わり、
神社でアルバイトをしている赤毛の少女。
巫女服を着て、掃除をしたり、仲間と楽しそうにお喋りしたり。
♪♪♪♪♪♪
わたしって、天才音楽家
かもね
だってこんなにも
ほらね
ときめきのビートを刻んでる
こんなのはじめて YEAH! YEAH!
♪♪♪♪♪♪
画面全体が、ぼやけた縁に囲まれている。
ご馳走を食べてるところや、気球で空を飛んでいるところ、テストで百点とって羨望の眼差しを浴びたり。
男の子のシルエットと、赤毛の少女。
顔がぐーっと接近し、
あとちょっと、というところで、
夢から覚めた。
がっくり。
机の上のテストも、十点。
♪♪♪♪♪♪
もしもこの世が終わるなら
後悔なんか したくないから
♪♪♪♪♪♪
牛頭人馬の魔物が現れて、街を破壊して回っている。
立ちふさがる赤毛の少女。
腕を振り、呪文を唱え、学校の制服から赤い戦闘服へと変身。
攻撃を受けて吹き飛ばされるが、
超変身で、さらに真っ赤な姿になり、燃える炎のパンチで敵を倒す。
右手を上げて、勝利のポーズ。
♪♪♪♪♪♪
たどり着いた世界
それ本物だと思っている
偽物だって構わないでしょ
自分で見つけた宝なのだから
The world is
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