暁 〜小説投稿サイト〜
いたくないっ!
第七章 魔法女子ほのか
[1/17]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
     1
 きらーん、
 小さな星が現れて、瞬きながらくるくる回転し、青い画面内をあちこち跳ね回る。

 ぽむ、と弾んで画面からはみ出て、消える。

 イントロが流れ始めるのと同時に、画面全体に少女の顔が、すうっと浮かぶように現れる。
 伏せるように、目を閉じている、赤い髪の少女。
 顔を上げながら、すっと目を開ける。

 先ほど消えた星が、くるくる回りながら戻ってくる。

 カメラがぐーっと引いて、少女の姿は一瞬にして豆粒のように小さくなって、山と海とに囲まれた町が、そして青空が。
 青空に、タイトルロゴが浮かび上がる。


 魔法女子ほのか


 カッチリした紺色の文字で「魔法女子」、その右下には、黄色を赤く縁取った大きな丸文字で「ほのか」。
 画面内を跳ね回っていた星は、ほのかの「ほ」の字の右下、くるんとしたところで瞬きながらゆっくりと回転している。

     2
 歌が始まった。

 赤毛の少女が学校の制服姿で、友達と笑いながら廊下を歩いている映像。



  ♪♪♪♪♪♪

 ねえ 知ってた?
 世界は綿菓子よりも甘いってことを
 ねえ 知ってた?
 見ているだけで幸せになれる

  ♪♪♪♪♪♪



 場面切り替わり、
 神社でアルバイトをしている赤毛の少女。
 巫女服を着て、掃除をしたり、仲間と楽しそうにお喋りしたり。



  ♪♪♪♪♪♪

 わたしって、天才音楽家
 かもね
 だってこんなにも
 ほらね
 ときめきのビートを刻んでる
 こんなのはじめて YEAH! YEAH!

  ♪♪♪♪♪♪



 画面全体が、ぼやけた縁に囲まれている。

 ご馳走を食べてるところや、気球で空を飛んでいるところ、テストで百点とって羨望の眼差しを浴びたり。

 男の子のシルエットと、赤毛の少女。
 顔がぐーっと接近し、
 あとちょっと、というところで、
 夢から覚めた。
 がっくり。

 机の上のテストも、十点。



  ♪♪♪♪♪♪

 もしもこの世が終わるなら
 後悔なんか したくないから

  ♪♪♪♪♪♪



 牛頭人馬の魔物が現れて、街を破壊して回っている。
 立ちふさがる赤毛の少女。

 腕を振り、呪文を唱え、学校の制服から赤い戦闘服へと変身。

 攻撃を受けて吹き飛ばされるが、
 超変身で、さらに真っ赤な姿になり、燃える炎のパンチで敵を倒す。

 右手を上げて、勝利のポーズ。



  ♪♪♪♪♪♪

 たどり着いた世界
 それ本物だと思っている
 偽物だって構わないでしょ
 自分で見つけた宝なのだから
 The world is
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ