れっつじょいん ばりぼーくらぶ 後編
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のバレー。
「やるならとことん本気だあーっ!」
サメの竜巻お銀とサルガッソームラカミは、なんと磯辺が主導する「ガチ組」に入っていた。
爆弾低気圧はレク組で息を切らしている。
大波フリントは幽霊組。場末でもいいから歌手になりたい彼女はカラオケスタジオでバイトがてら歌の特訓に励んでいる。
生しらす丼も幽霊組だが、こっちは非番の時間に陸地にあがり、本格ショットバーの開店準備を手伝いながら、バイト代代わりにマスターからノンアルコール飲料を使ってシェーカー、ミキシンググラス、ビルド(客が飲むグラスに材料をそそいで、カクテルを直接作ってしまうこと)の手ほどきを受けている。開店後は厨房でおつまみを作るが、これも勉強のうち。
卒業後、大手洋酒メーカーのバーテンダースクールに進んだときに役立つように。
そしていま、お銀と磯辺キャプテンが筋トレで意地の張り合いをしている。
「ふん、お銀。けっこう着いて来れているじゃんか」
「舐めてもらっちゃ困るね。
陸の学校と同じことしかしてねえ連中とは、鍛え方が違うよ」
スクワット競争、懸垂競争、腹筋競争、まだまだ続く大洗キャンプ。
それを尻目に近藤、河西、あけびはコートでガチ組相手に今日のメニューを始めている。
「そう言えば大将、『東洋の魔女』にも磯辺サンっているんだってね。
東洋の魔女って、見たことないけどさ」
「だから私と同姓の神様比較するなー! おそれおおい」
レク組の方はいたってのんびりラリーや草バレーやったりして、雰囲気だけ楽しんでいる。
こっちはみほ以外、いつもメンバーが替わる。
去年からのメンバーはまた自主的に戦車の操法を練習している者が多く、やはりなぜかガチ組のねこにゃー猫田とももがー桃川をのぞいて、ほとんどいない。
そういえばアリクイは大学選抜勝利後、いつネトゲをやっているのだろうか?
……そこらで本物の格闘をやっているんじゃないだろうか。
とにかくレク組は「頭数」なので、みほはとくに何も言わない。
「みんなー、疲れてない? 休憩入れようか?」
もちろんみほにとっては運動どころか遊びの内にも入ってないが、そんなことを言っている。
「えー、まだはじめたばかりですよー」
「みほさんといっしょのバレーってなんか楽しいし」
まあ、楽しいってことが一番大事だよね。と西住流戦車道とは真逆のことを考えるみほ。
西住流では、ただただ鍛錬されるだけ。考えることは勝つことだけ。
自分だって「戦車に乗ってて楽しい」と感じたことは、大洗に来るまでなかった。
「でもね、アヒルさんチームや軍神西住といっしょにバレーやってるて他の学校に行った同窓生に言うと、すごくうらやましがられるんだよー」
「うんうん
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