番外編4(中編) 金田一少年の事件簿:怪盗紳士の殺人
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番外編4(中編) 金田一少年の事件簿:怪盗紳士の殺人
「怪盗紳士の仕業か!?小宮山さん電話は!?」
「そこのテーブルの上にあります!」
小宮山さんが指差したテーブルの上には電話の子機があり、それを一は手に取った。
「あ!剣持警部を出してください!大変なんだ!」
どうやら本館の使用人の人が出たらしく、一は剣持警部なる……剣持警部?けんもち……おお!もしやあの剣持警部か!彼も来ていたのか。
「あ、おっさん?!大変なことが起きたんだ!」
『なんだ、金田一そんなに慌てて』
「実はラベンダー荘にある蒲生画伯の絵が無くなっているんだ!」
『な、なんだと!?おい、ラベンダー荘ってのはどこにある!?』
電話の向こう側では剣持警部が使用人にここの居場所を聞いているみたいだった。
『よし、皆でそっちにすぐ向かう!お前はそこで大人しくしておけよ!』
「あ、え、ちょっと……切れちまった」
どうやら一方的にまくしたてたられて電話は切られてしまったらしい。まあこんな状況だし仕方ないわな。
さて、と。俺は足跡を踏まないように開けっ放しになっている窓へと近づいた。玄関から真反対側にある窓から見える風景は一面のラベンダー畑だった。玄関には歩哨の警官が一人立っていたが、裏にあたるこの場所には警官の姿はない……いや、ここって小宮山さんがギャラリーとして使っているって言っていたし、そこの担当が正面一人だけって杜撰すぎるだろ。怪盗がお利口に玄関から来るわけもあるまいて…おや?
「一、一」
「おい龍斗。あんまり現場を荒らすようなことすんなよ?オレがおっさんにどやされるからな」
「あー、まあ。幸か不幸か、こういう犯行現場に出会うのは初めてじゃないんだなこれが」
「は?」
「俺の幼馴染みの女の子のお父さんは毛利小五郎なんだ。さらに加えて、俺の幼馴染みには工藤新一っていう探偵もいるんだ。だから事件に巻き込まれることも何回か…ね」
「え!?二人ともすっごい有名な探偵じゃない!「東の高校生探偵」に、「眠りの小五郎」!新聞でも良く見る二人と知り合いなんて」
「と言ってももう15年くらいの付き合いだからそんなすごい人って感じじゃないんだけどね」
「……オレも「東」の高校生探偵なんだけど」
「はははは…新ちゃん、工藤新一は高1に上がってから結構首突っ込んでたからね。彼のお父さん……優作さんが捜査協力していた警部がその場にいて、新ちゃんが事件に首を突っ込むことに協力してくれたのも後押しになったんだけど」
「オレにとってのおっさんみたいな感じか?」
「そう……なるのかな?新ちゃんは目暮警部に事件
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