番外編4(前編) 金田一少年の事件簿:怪盗紳士の殺人
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?」
そう言って二人に意味深な目線をやるさくらさん。
「いやあ、だってなあ?美雪」
「そ、そうよね。一ちゃん」
「?なになに、どうしたのさ2人とも」
なんと、東京にいた頃のさくらさんは眼鏡におさげと今の姿からかけ離れた姿だったと言うのだ。だが、彼女はあの絵があったからこそさくらさんが娘であることがわかったと言う…なんで、今の姿と違うときなのに分かったんだろうか?
一との旧交を温めていると、招待客がさくらさんに絡み始めた。画家仲間の吉良勘治郎さん。剛三氏の甥の和久田晴彦さん。吉良さんはかなりの酒を召しているようでかなりの赤ら顔だった。彼はさくらさんと剛三氏の関係は剛三氏が言っているだけだと否定的だ。まあそれなら遺伝子鑑定にでも出せって話なんだが。和久田さんはさくらさんを財産狙いの女とねめつけてきた。てか、自分の半分の子にいやらしい目線をやるおっさんて。
小宮山さんが偶然を装って和久田さんのスーツにカクテルをかけて彼を追い出したことでイヤミは中断された。やるね執事さん。
このやりとりをみていた海津さんが剛三氏の娘という立場がみんな羨ましいのだから気にしないでとさくらさんを慰めていた。
「敵ばっかりってわけじゃなさそうね、一ちゃん」
「そうだな」
俺もそう思う。
「そうだ!三人とももう庭は見た?ここのお庭とても素敵なの!案内するわ」
「俺は来て挨拶してからずーっと厨房にいたから見てないな」
「あたしたちも見ていないわ」
さくらさんに案内された庭は小さな滝に大理石のアーチ、川と日本にいることを忘れてしまいそうな見事な庭園だった。
「すごーい!まるで庭の中が一つの世界みたい!」
「全部完成するまでに二年かかったってお父様が言っていたわ!とにかく広いのよココのお庭!」
庭を眺めていると、遠くからこちらに駆け寄ってくる小さな生き物…あれは子犬か。が寄ってきた。さくらさんはその子犬を抱き上げて俺達に紹介してくれた。
「かわいい〜これ、さくらさんの?」
「ええ、裏山で迷子になっていたのを私が拾ってきたの。名前はポアロ!」
女の子たちは子犬と戯れながら笑顔になっていた。
「さくらのやつさ。学校じゃ暗かったんだ。いつも一人で本を読んでたりさ」
「そうなのかい?今は笑顔…だよ?」
「ああ、でも…」
「何か気になることでも?」
「いや、なんでもねえ」
なんだろうな?一とさくらさん、学校で何かあったのかな?
「あら、さくらさん。川の向こうにあるのは?」
「ああ、あれはラベンダー荘。お父様のアトリエ
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