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名探偵と料理人
番外編4(前編) 金田一少年の事件簿:怪盗紳士の殺人
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しているような…すみません、芸術には疎くてこれを言い表せる語彙が見つかりません」

「はっはっは。いやいや!かの世界で活躍する君にそこまで言ってもらえるなんて光栄だ!これは私の生涯の最高傑作といっても過言ではない作品のなのさ!!」

 

俺の言葉に気をよくしたのかがはがはと大きく口をあけて笑う蒲生氏。だが、なんだ?芸術家ってそんな軽々しく最高傑作なんて自分で言う物か?まだ五十代。枯れるには早すぎる気がするんだが。ちょっと違和感を感じるな。それに俺を見る目。褒めているようで褒めてないぞこの人。

作品の話を一通り聞いた後、何かを作ってもよいかと聞いてみた所、今日の新作のお披露目のパーティに俺も一品作ることになった。

来客は俺を抜いてあと6人来るそうなので俺と蒲生氏と海津さん、そして今美容室に行っている娘さんを入れて10人になるそうだ。東京の警視庁の人も来るらしいけどその人は青森県警の警官と一緒に怪盗紳士を警戒するのでいらないとのこと……警視庁で怪盗?中森警部かな?

 

「娘というと……あの絵の?」

「ああ!君も遭えば驚くと思うぞ。今回のパーティは彼女の紹介の方が強いのだがね!!」

 

あと、俺が来ることは他の客にも知らせていないのでパーティの中盤で俺の事を紹介したいと言う。それまでは厨房で待機してくれないかと。

 

「はあ……別にかまいませんが」

「いやいや!あの勇名轟く緋勇龍斗の料理が出ていれば紹介する必要もなく皆に君の存在は知れ渡ってしまうだろうけどな!まあ君の実力が本物であればサプライズにならんだろうが頑張ってくれたまえよ!」

 

厨房の場所は小宮山に聞け、そう言い残して部屋を後にした蒲生氏。

にしても、あのおっさん。さっきの言葉で確信したけど俺の事かなり胡散臭く思っているな。と、いうか嫉妬?嫌悪?まあ押しかけたのは俺だし?邪険にするのは分かるが馬鹿にされて黙っているほど俺は大人しくないぞ?よーし……

 

「小宮山さーん。ちょっとお願いがあるんですけど……」

 

 

 

 

 

「……何故だ!?同じものを使っているのになぜこんなにも違いが?!」

 

そんな声が、蒲生邸の厨房で鳴り響いだ。

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

「しっかし、おでれえたな!あの和泉さくらがこんなになっちゃうなんてな!」

「でもあたしぜーんぜん知らなかったわ!さくらさんがあの有名な蒲生画伯の娘さんなんて」

「私の方こそびっくりよ!一月前に転校して出て行った東京の同級生と青森のこんな山奥で再会するなんてね!」

 

オレと美雪は蒲生
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