第五十話 -揺れる警視庁 1200万人の人質-
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い。
『…ありがとよ、龍斗。これでスムーズに事件が解決できそうだ』
「そう?それはよかった」
『じゃあな。試験頑張れよ』
そう言うと、新ちゃんは電話を切った。それにしても、なんでここに爆弾なんかしかけたんだ?誰かが恨みでも買ったのかな……
――
「つーかーれーたー!」
「終わったねー」
「流石に一日で全教科の試験を受けるのはしんどいですなぁ」
「みんな、お疲れ様」
「「「お疲れ様!!!」」」
あのあと、爆弾が爆発した!…なんてことは無く、粛々と解体されていった。帝丹高校からも見える歩道橋の上に犯人が陣取っていたらしく15時過ぎに捕り物をやっていた。それを歩道橋のやり取りを聞き届けた俺は感覚を元に戻して普通に試験を受けた。全く、爆弾解体中も解体班の何かしらのミスで爆発しないかと気を張りながらテストを受けていたから余計に疲れた。俺なら至近距離で爆発しようがなんともないが他の皆はそうはいかない。倉庫奥とは言え、あの量が爆発していれば校舎の半分は吹き飛んでいただろうからね。
「どう、龍斗?ウチは結構いい自信あります。勝負はウチの勝ったも同然や!」
「俺は…どうかなあ。午後一発目がちょっとね…」
丁度試験と爆弾解体を同時進行してたからね……
「??ともかく、もう帰りましょうか?おなかペコペコです」
「あ、じゃあ帰りに何か甘いもの食べに行こうよ!」
「いいわね!頭もいっぱい使ったし」
「ウチはかまいまへんよ」
「俺も。でも夕飯もあるだろうから、皆ほどほどにね?」
「わかってるって!じゃあ話題のケーキ屋さんに、レッツゴー!」
それにしても、新ちゃんがいないのに事件に巻き込まれたのって一の時を除いたら初じゃないか…?日常でも気が抜けないって事……?
「流石に勘弁してくれ……」
――
「やあ新ちゃん」
『おう、龍斗か。情報サンキューな。探す手間が省けて、余裕を持って爆弾を解体出来たってよ』
「いいよいいよ。不審物が爆弾で、東都タワーにも爆弾が仕掛けられていたって話を聞けば関連付けるのも無理ないでしょう?」
『……てことは、あの電話の時には爆弾だってことが分かってたことか?』
ぎくり。
「は、はは。まさか。でもなんとなく新ちゃんに教えた方がいいって思ってね」
『ふーん……?』
新ちゃんが言うには爆弾は正午になると水銀レバーという仕掛けと時限装置のカウントダウンが作動するようになっていたという。これは振動を察知すると爆発すると言う仕掛けだそ
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