第四十九話 -悪意と聖者の行進、他-
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たことは前も言ったと思うけど一回だけだしやり取りは手紙だったからね。その時の内容も近況とか、最近の俺の成長のこととかばっかりだったし」
「手紙って…メールとか、チャットとか色々あんだろうに珍しいな?」
「まあ、俺が子供だったからってのもあったけどクラッカーとかを警戒してたみたいだよ。前俺も同じことを聞いたら絶対に俺とのやりとりは見られたくないって返事があった」
「へえ…(本当に随分と龍斗に入れ込んでいたんだな)」
「あ」
「ん?なんか気になることでも思い出したか?」
んー。これは…どうなんだろうな。まあ言っても大丈夫か。普通に家族の話題になったから俺も聞いただけだし。
「前に一度だけシャロンさんにクリスさんの事を聞いたことあったんだけど。帰ってきた返事には「クリスは私の分身。私の光や闇をろ過していき、残った透明なavatar」ってさ」
「アバター…化身、または分身って意味か…」
シャロンさんは苦労の連続の女優人生だと言っていた。その反面、クリスさんはシャロンさんの娘として、女優としてのキャリアを積んでいる。自分が生きたかった人生をクリス・ヴィンヤードとして体験しているんじゃないかな?まあ、そう思うにしても判断材料が少なすぎるけどね。
「ちょっとー!コナン君、龍斗おにいさんとお喋りしているのはいいけどパレード見逃しちゃうよ!」
「あ、わりわり」
っと。確かに新ちゃんとのおしゃべりに興じているのもいいけれど、今日は東京スピリッツの優勝パレードを見に来ているんだった。子供たちがへそ曲げる前に話を切り上げて俺と新ちゃんもパレードを見ることにした。
「それにしてもスマンのう、龍斗君。そろそろ全国模試なんじゃろ?なのに突き合わせてしまって」
「いえいえ。東京スピリッツ優勝となるとかなりの混雑になると思ったので博士だけじゃ大変でしょう。それにコツコツやってますし今日一日くらい彼らの面倒を見ても、何の問題ありませんよ」
…と言っても、結構後ろの方についてしまったし、高身長な俺は余裕で見えているけれど子供たちは大人の陰に隠れて見えないか。折角来たのにこれじゃあ楽しめないだろうな。歩美ちゃんも見えないって言ってるし。ここは…
「歩美ちゃん、俺の肩に乗るかい?」
「え、いいの?」
「ああ。俺は余裕で見えているし、肩に乗れば歩美ちゃんでも見えるよ。哀ちゃんもどうだい?」
「わ、私はいいわよ」
「ええー!折角だし、お願いしようよ。ね?灰原さん!!」
「え、ええ…」
おお、哀ちゃんが押されて了承してしまった。
「それじゃあ、ついでにコナン君と
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