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名探偵と料理人
第四十七話 -血のバレンタイン-
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やひそめた。

 

「別に。あの子坊主達が言うてたことの矛盾とその行動がどのような影響を実家に、ひいては日本という国に与えるか。そして。そ・し・て!誰が作った料理を足蹴にしたのかを訥々と語っただけやで?」

 

…ただ語っただけじゃないだろうなあ。まあその後俺もその話を聞いて大元、彼らの保護者に対して「緋勇家」の料理を足蹴にするほど食べたくないのならこれ以降、貴方方の名前があるパーティでの依頼は断ることを伝えた。和解の条件は「下手人の「心」からの謝罪」だ。この話は周りの人間にも聞いている人がいたから色々な界隈でかなり話題になっている。この事は申し訳ないが父さんと母さんも巻き込んだ。食べ物を粗末にしてそれを悪いとも思わない子供も、それを育てた親も俺は何もなく許すつもりはない。

何を若造が、という気持ちが見え透いていたが俺が「緋勇家」と言ったことに気付いて血が引いていたな。俺も、両親も今や取引の場やステータスの上で重要な存在となった。そんな一家から敵対とも思える行動をとられる一族に近づこうとは思わないだろう。

今現在、彼らからの謝罪はない。まあ電話だったり手紙だったりはあるんだけれど、こっちの都合も考えない「謝ってやる(やらせる)から会いに来い」じゃあ行く気もおきん。ただ、後ろから聞こえた子供たちの声にはどんな心境の変化か、謝ろうと言う気持ちが籠っていたようなので後は親次第かな?

 

「…そっか。俺もその場にいたらよかったな」

「龍斗がその場にいたらもっと拗れたかもしれへんやん?まあ今でも十分拗れてるんやろうけど」

「ま、ね。でも自分で言い出したことだ。ちゃんと自分で収束させるさ。それにしても…」

 

俺はそう言って記事に目を戻す。コクーンの初期販売ソフトをみるにMMOが多いな。これはゲーセンでやるのと実家でやるのでは大きな開きが出るんだろうなぁ。

そういや俺、園子ちゃん、紅葉はコクーンの世界初体験者の権利を貰っていたが少年探偵団に権利は渡した。あとの二つは子供たちが自分で調達したって言うから何ともたくましい。バッチを渡したその後だったな。俺があの場面に出くわしたのは。その場面というのは、俺が樫村さんに礼を言いに行くために彼を訪れたことだ。俺より先を歩くシンドラー社長を見つけ、その様子が鬼気迫る姿だったので気配を消して扉の前まで尾行。聞き耳を立てて(行儀は悪いと思ったが)待機していると、刃物と布のこすれる特有の音が聞こえたため、扉を開け中に突入。すんでの所で止められたという事があった。刺されそうになった樫村さん、刺そうとしたシンドラー社長、止めた俺。三人が三人とも次の行動をとれたのは1分が経とうとした後だった。

まあ、その後は樫村さんの旧友である優作さんを呼び樫村さんが持つ情報、優作
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