番外編3 金田一少年の事件簿:黒死蝶殺人事件
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い、小野寺さんの言う通りです」
そう言って彼に出したのは、斑目家の資料。そこには簡易的なプロフィールと血液型が載っていた。それに目を通した彼はそれ見たことかという顔をして。
「っは!しっかり調べているじゃないか!特技ってのはあれか?いかさまの事か?」
「…その資料によると揚羽さんはB型。そしてるりちゃんもB型。そうですね?」
「あ?…確かにそう書いてあるな。それがどうしたんだ?」
「…!!」
「ちょ、ちょっとお母様?顔色が悪いわよ?」
「そう、ですか。やっぱり知っていたんですね」
もしかしたら、知らなかった可能性もあった。その時は説明するのに時間がかかるかなと思っていたのだが彼女は知っていて誤魔化していたんだな。
「るりちゃんと揚羽さんの血液型はA型ですね?緑さん。そして、舘羽さんのO型もご当主由来のものではない…」
「え?」
「は?」
「……」
俺の言葉に一様に言葉をなくす三人。彼らが黙っていることをいいことに俺はある程度誤魔化して俺の能力を語った。幼いころからの訓練のお蔭で嗅覚が異常に発達している事。いつしかそれは体臭から軽い遺伝的素養まで見抜ける、ある種の超能力までに昇華したこと。そのことから血液型や血の繋がった兄妹、それも片親だけなのか両親ともに同じなのかもなんとなくだがわかるようになったということ。
普段は二人兄妹とかで外すことも半々であるのだが今回は四人もいたからほぼ確実で…
「私と、小野寺さんが父も母も同じ兄妹?」
「…嘘だ!!!!でたらめだ!!」
「…なら、その左目のコンタクトレンズ。外してみてくださいな、小野寺さん」
「!!」
「コン、タクト…?」
感覚を開放して分かったことだが、小野寺さんの左目には黒目に見せるカラーコンタクトが着けられていた。その下には…
「そのコンタクトの下には緑さんやるりちゃんと同じ緑色の瞳がありますよね?」
「…っ!」
「…もしかして、貴方、徹?徹なの?」
「…ああ!俺は須賀徹。正真正銘、あんたの息子だよ!あんたに裏切られて自殺した、須賀実を父に持つな!」
そこから語られたのは斑目紫紋と須賀実の確執。緑さんへの復讐心。自分の妹たちへの憎悪だった。須賀さんが発見したものを紫紋が横取りした。その発見を実さんは緑さんにしかしゃべっておらず、彼女に裏切られたと思い自殺。そしてすぐに紫紋と結婚し紫紋との間に三人の娘を作った彼女もその娘たちも殺したいほどに憎んでいた、と…あれ?
「おかしいな。俺は小野寺さんと舘羽さんたちの父親は同じだと思うんだが…」
「っは!そんなわけ
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