番外編3 金田一少年の事件簿:黒死蝶殺人事件
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。一度部屋に戻り、資料を確認した俺が見たのは斑目指紋と斑目緑、彼らが結婚したのは25年前。つまりは連れ子という説は消えた。それでもここまで嫌われるものなのかと思い、感覚を広げたんだのだが…まさかのクロ。いや、それよりもっと重要なことがあるぞ……これは流石に見過ごせんか。
「あの、舘羽さん、緑さん、それから小野寺さん。この後、お時間頂けますか――…」
――
「あっれー!?龍斗じゃねえか!」
「んー?…え!?」
「あ、ほんとだ!」
「おおおー!緋勇君じゃないか!!久しぶりだな!」
パーティ当日、俺は意外な顔ぶれと再会した。天草で出会った金田一一に七瀬美雪、そしていつき陽介さんだ。
「なんで一がココに?ちなみに俺は今お前が頬張っている料理を作りに、だよ」
「ああ!これお前は作ったのか!どうりで美味いわけだ!」
「そりゃどうも。それで?」
「ああ、俺達はこの屋敷にな…」
いつきさんの説明によると、とある雑誌に載った写真に一といつきさんが初めてであった連続殺人事件の犯人が写っていたというのだ。正確にはその犯人は湖面でボートで自爆し、行方不明となっておりその人物と同一人物かどうかを確認しに来た、と。
「なるほどねえ。その人の行方不明前の持ち物があれば俺も協力できるんだけど…」
「あん?ひょうりょふって?」
「…一。口にものを入れて喋らない。いや、ほらさ。俺、警察犬より優秀だし?」
「…ああ」
得心が言ったような一。天草のあれを思い出しているようだ。それに…
「せっかく一たちと再会できて俺も嬉しいんだけどね。実は俺、このまま夜が深まる前に東京に戻るんだ」
「えええ!せっかく会えたってのに、なんでだよ!」
「これまた仕事が連続で入っててね。今日の夜帰らないと間に合わないんだ。まあ、石川だったり長崎だったり俺達が住んでいる所から離れた場所で会えるんだ。東京なら確実だろ?今度遊ぼうぜ」
パーティの片づけまで見届けられないのは残念だが俺の契約はパーティ料理を作る「まで」、ご当主的には若造に居座られたくないためにそんな契約にしたんだろうけど。今となっては後悔しているみたいだな。このまま辞することを挨拶に行ったら引き留められたし。うむ、見返しは出来たな。
「…おにいちゃん、もう帰っちゃうの?」
「……るりちゃん」
「お、お?さっきの美人三姉妹の末っ子ちゃんじゃ…いたたたた!」
「もうはじめちゃん、空気読んで!」
茶々を入れようとした一は七瀬さんに耳を掴まれて引っぱられていってしまった。
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