番外編3 金田一少年の事件簿:黒死蝶殺人事件
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」
「ただ、できればもう無理な体勢を取らないように。ああ、手首はサービスです」
「え?うそ!!?」
「えなんで?お母様!!」
「な、なにが…」
三人が整体に気が行っている間に手早く治療をした成果だ。まああれくらいは四肢を生やすことに比べたらどうってことないしね。
「…まあ、俺としては実の兄妹が結婚するのは止めたいなーっと思った次第でこの場を作ったんですが」
「…だから、小野寺さん。いやもう、お兄様か。お兄様は私にキスすらしてくれなかったのね。にっくき妹だから。まあ私も、プラトニックな恋愛を望んでいたから気にもしてなかったけど」
「それは…!そうだな、その通りだ」
ああ。これはある意味良かった…のか?ご令嬢としての教育のお蔭で身持ちが固かったことがいい方向に効いた?感じか。
「えーっと。それでですね。俺のこの能力については余り他言しないで頂けると幸いです。自分もこの事は誰にも話しませんから」
「そう、ですわね。私も恩人さんを苦しめたくありませんし」
「私は微妙かなー。感謝してるんだけど。せっかくの結婚が白紙になっちゃったし」
「…舘羽?」
「嘘嘘冗談だって!私が小野寺さんにどんなにわがまま言ってもいいかなって思ってたのは本能で兄だって分かってたってことだと思うし。肉体関係を積極的に結ぼうと思わなかった理由も分かったしね。感謝してるわ」
「俺も。いや。この中で一番感謝しているのは俺だ…ありがとう」
結局、この事は俺達四人だけの秘密となった。ただ、須賀実さんの発見を紫紋にリークした人物は謎のままだったが…
――
いつきさんによると小野寺さんの犯行の理由はニュースに合った通り、「父の功績の横取りへの復讐」。大元はそれだったらしいのだが…
「にっくき男のいる居城に潜入してみれば、父と自分を捨てた母親とその男との間に生まれた子供が三人もいた。勿論彼女たちも復讐対象だったが、あの屋敷で生活していくにつれて彼女たちにとってもあそこは地獄であったことに気付き彼女らを開放してあげたいと言う、半分の家族の血の情が勝った、だから紫紋だけを殺した。だそうだよ…」
「…その事に緑さんや舘羽さんは何か言ってなかったですか?」
「?いいや、ただただ泣き崩れていただけだ」
…真実を知っている彼女らがそのような反応をしたという事は、おそらく犯行前後どちらかに彼女たちに須賀実の子供であることを言うのを口止めしたのだろう。しかし、三姉妹も復讐対象だったということはもしかしたら彼はあのお披露目パーティで三姉妹も含めた連続殺人を考えていたのかも
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