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名探偵と料理人
番外編3 金田一少年の事件簿:黒死蝶殺人事件
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ないだろう!!俺達のことを兄妹と見抜いたのは脱帽だが俺の父親である須賀実はもういない!まあ、そこの女が最初から紫紋とつながっていたなら話は別だ「違う!!」が、な…!!」

 

小野寺さんの言葉を半ば悲鳴じみた声で途切れさせたのは緑さんだった。運、俺も違うと思う。小野寺さんもA型だ。つまり、紫紋の子種はありえないのだ。まあ第三者がいたのならどーしようもない穴だらけの推理なんだけどね。

そこから緑さんが語ったのは、まぎれもなく四兄妹は須賀実と血の繋がった子供である事。そのカラクリは、生前須賀実に提供して貰っていた精子。つまり彼女らは体外受精によって須賀実の死後に生まれた須賀実の子供だったという。

 

「…あんな男の子供なんて生みたくなかった。私が欲しかったのは実さんとの子供だけ。それに、紫紋にはあいつが死ぬ間際にこうささやくつもりだったのよ。「お前の血の引く子供なんて存在しない。あの子たちは皆あんたが殺した須賀実の子よ」ってね。それをいうためだけにあの悪魔のような男に抱かれて、この虫籠の地獄で生きてきた…ふふ。それだけだと子供たちを復讐の道具にしたと聞こえるかもしれないけれど。その子供達だけが私のこの生き地獄での光だったのよ…」

「お母様…」

 

そう言って、泣いている緑さんへと泣きながら寄り添う舘羽さん。

 

「な、んだよ。それ。なんなんだよ…」

「…緑さんの地獄って言うのは精神的なことだけじゃなくて肉体的なことも含めて、なんですよ小野寺さん」

「そ、それってどういう…」

「緑さん。失礼しますね…」

「え、きゃっ!」

「!!」

「お、お母様…」

「案内をしてもらったときに、所作に不自然さを感じまして。おそらくは長時間はりつけのような体勢を日常的にとらされているのではないですか?」

「…ええ、その通りよ」

 

まくった着物の袖の下から出てきた手首は、元は綺麗な白かっただろう肌がどす黒く変色していた。恐らく、治る暇もなく青あざを重ねて作ってきたのだろう。

 

「…着物を脱いでうつぶせになって下さい。骨格にひどいゆがみが出ています。矯正しないと歩行不全になりかねません」

 

彼女は俺の言葉に黙って従い、ベッドにうつぶせになった…これは、ひどいな。

処置の度になる骨の生々しい音や、苦悶の声を聞くたびに唯々涙を流す舘羽さんと何かに絶える様な小野寺さんを背に俺は黙々と整体を行った。45歳、か。見てくれは確かに綺麗な裸体だが、中は無理がたたって相当蝕まれている。よくもまあ、ここまでできるもんだ。

 

「…とりあえず、の処置はしておきました。これですぐどうこうとことは無いと思います」

「あ、ありがとう…ございます
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