番外編3 金田一少年の事件簿:黒死蝶殺人事件
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『次は終点、金沢〜金沢〜』
「ん…着いたか……」
今日はお仕事で金沢に来ています。なんでも石川県の中でも1、2を争うほどの旧家で富豪ある斑目家のご当主から自分の人生の集大成ともいえる、とあるお披露目パーティを自宅でするためその場での料理の依頼が来た。次郎吉さんが珍しくあまり行ってほしくなさそうにしていた(なんでもそのご当主が嫌いらしい)が、パーティ当日とその前日の二日間の拘束で中々の依頼料だったので受けた。うん、まあ日本海の海の幸が楽しみってのが本命だけどね。前日に入って貰いたいのは彼の家族の昼、夜を作り俺の腕を確認したいから、って言うのはちょっといらっとしたけどね。次郎吉さんが嫌いなのはそういう所なのかな?度肝を抜いてやる。
金沢駅で降りた俺はタクシーで斑目家のある少々繁華街から離れた、率直に言えば田舎の雰囲気のある彼の居宅に向かった。
―――ピンポーン―…
『ハイ、どちら様で?』
「ご依頼を受けてまいりました、緋勇龍斗と申します」
『緋勇様ですね…ではその左手の扉からお入りください』
――ガチャ…
斑目邸の住所まで来た俺はタクシーを降り、壁に設置されているインターホンを押した。インターホン越しに用件を伝えると、扉が自動的に開いた。へえ、自動扉なのか。珍しいな。
扉を通るともう一つ扉があった…二重扉?その扉を開けると、目の前には、園子ちゃんの別荘くらいの大きさのお屋敷と様々な花が植えられている庭園、そして無数の蝶が待っていた。
「すっごいな、この蝶の数は…」
「ご主人様の全てでございますので…」
「ん?」
「いらっしゃいませ、緋勇様…使用人の刈谷と申します。それでは主人様のところへご案内します…」
蝶を見ていると、お屋敷の方から刈谷と名乗る使用人の方が現れた。その人の案内についていくと。
「おお、わざわざ遠くからよくぞいらしてくださいました。私が斑目家当主、斑目紫紋です」
「この度はご依頼、ありがとうございます。緋勇龍斗です。さっそくですがご依頼ではご一家の今日の昼夜、明日の朝昼、そして夕方からのパーティでのお料理を任せていただくで間違いないですね?」
「ええ、その通りですよ」
「分かりました…それではお昼をお作りさせていただきたいのですが…ご当主は蝶に何やら造詣が深いそうで」
「ええ、私の全てと言っても過言でもありません。見てください、この庭園もいやこの屋敷自体も蝶のための作りをしているんですよ」
「ええ、とても素晴らしいですね。それでなんですが、飾り細工のモチーフとして蝶を使うのは大丈夫でしょうか?」
「??それはどういう?」
「いえ
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