暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第四十四話 -大阪のダブルミステリー-
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ていかれ火傷の治療を受けた。思ったより深刻な火傷と言われ跡が残ってしまうと言われたが…まあそこは、ね。それと緊急措置として喉元に金属片を突き刺したのはやっぱり怒られた。一歩間違えれば君が彼の命を奪っていたのだと。

…うーん、人の構造なんかよりもっと複雑な食材を解体してきたものとして、それは1ミクロンも起きえないことなんだけどまあ結果、彼が生きている状態で救急隊員が間に合ったのは俺のお蔭という事で褒められもした。うん、いいお医者さんみたいだ。若いのに跡が残ってしまう事にすごく申し訳なさそうにしてたし。

 

「龍斗。大丈夫ですか?」

「…うん。跡が残るっていわれたけど…ね?」

「ああ、そうですね。そう言われてしまうと困ってしまうなあ」

 

苦笑いを浮かべる紅葉は俺が一段落してすぐに連絡を入れて呼んだ。大丈夫だと分かっていても心配をするという事は痛いほど訴えられたので、連絡を入れられるようになったら直ぐに入れるという事を実践した結果だ。

 

「それで?向こうの方はどんな感じ?」

「途中で抜けてきたから何とも言えへんけど…実はツアーの中でも紅一点だった人がおったやろ?その人も殺されたらしいんや」

「連続殺人?いや、まあ彼はまだ生きているけれど」

「そういえば龍斗が助けたっていう彼の様子は?」

「多分大丈夫だろうけど、火傷は油断できないからね。1,2週間後に急変、ってこともありうる怖いものだからあとは病院の腕の見せ所だよ」

「そうなんやね…命を奪う事の簡単さに比べたらなんて難しい事なんやろうね、命を助けるってことは」

 

その言葉とともに顔に陰を浮かべる紅葉。全く、その通りだよ。

 

「…うん。料理人として命を頂くことをしっかり胸に抱いて行かないとね。だから言うんだよ、『いただきます』ってね」

 

その言葉を聞いた紅葉はただ静かに俺の肩に頭を預けた。

 

 

――

 

 

「あんのくっそオヤジ。今度そないな目に遭わせよったら耳の穴に指突っ込んで奥歯カタカタ言わせたんぞ!」

 

ははは、捜査のために平ちゃんの気質を利用して囮にするなんて…どうやら平蔵さんの方が一枚も二枚も上手だったみたいだね。まあ絶対の安全は確保してただろうけどね。

 

「…それにしても堪忍なあ、龍斗。その火傷のこってまうんやろ?」

「なんで平ちゃんが謝るのさ。悪いのは犯人だし、その原因を作った被害者でもある彼だよ。それに俺だよ?常識がやけどの跡が残ると言って残ると思う?」

 

その言葉を俺の強がりか、励ましかと受け取ったのか平ちゃんはそれ以上はもう何も言わなかった。

 

「…それより!次こそは平
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