第四十四話 -大阪のダブルミステリー-
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「私、剣道の試合って見るの初めてかも」
「ウチもですなあ…前の高校に居た時はクラスメイトに剣道小僧がおってクラスの皆は応援にいってはったらしいですけど」
「へえ、そうなんだ。だったら今日の大会にもその人出てるんじゃない?紅葉ねーちゃん」
「多分出てはるでしょうなあ。前の時は優勝しはったらしいですし」
「え?じゃあ服部君ってその人に負けたの!?」
「あー…去年ね。前に平ちゃんから聞いたことあるよ。確か剣道で言う有効打は貰わなかったけど突きを躱したときに首切って血が止まらなくなってそのままドクターストップだってさ」
「え?剣道でそんなこと起きるの?龍斗君」
「まあごく珍しい事らしいけどあるらしいよ。よくは知らないけどね」
「へえ…」
「(prrr…)あ、僕トイレ!」
「えー、またなの?コナン君」
「ごめんなさーい、すぐ戻るから!!」
新ちゃんは窓側の席を立ちトイレに行った。まあ、多分ポケットに入れた携帯が鳴ったから立ったんだとは思うけど。
今日は毛利一行と俺、紅葉の五人は平ちゃんが出場している近畿剣道大会を見るために東京から大阪へ向かっていた。今はその道中で新幹線の中というわけだ。空手の大会だったり、サッカーやテニスの試合とかは生で見たことあるけれど剣道の試合は俺も初めてだから結構楽しみだったりする。まあ、毛利一行は大阪に行くといっつも事件に巻き込まれて食べそこなっている静華さんのテッチリ目当てで試合観戦はあくまでおまけらしいけどね。って、新ちゃんが帰ってきたな。
「…ふぅ(ったく、服部の奴何度もかけてくるんじゃねえよ。というか、俺達のほかに龍斗と紅葉さんが一緒にいるんだから迷うわけねえじゃねえか)」
「おかえり、コナン君。災難だったね?」
「あはは、まあねー…」
「そういや龍斗君。実際の所どうなんだ?」
「どう、とは?」
新聞を読んでいた小五郎さんが新聞から目を上げ俺に聞いて来た。
「あの探偵ボウズの母親の作るテッチリだよ。わざわざ食べに来るように誘うくらいだから余程のもんなのかい?」
「私も気になるなー。ほら、美國島に行く前に服部君のお母さんが来た時に料理が上手なのは何となく分かったんだけど」
「ウチはそのお人にお会いしたことはありますけど、流石に料理の腕までは分かりませんなあ…」
「え?会ったことあるの?」
「まあ、大阪府警本部長の奥方ですから。大岡家の後継として何度かお会いしたことがあるんよ。まあその時は余所行きの対応をしとりましたから人となりまでは…」
「へえ…やっぱり紅葉ちゃんもお嬢様なんだねえ…」
「嫌やわ、蘭ちゃん。ウチの家系なんてちょっと長く続いている
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