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名探偵と料理人
第四十三話 ‐オリジナル回‐
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着いたと言ったのは何の変哲もない道の真ん中。さて。

 

「シャロンさん、目をつむって貰えます?」

「??ええ。」

 

目をつむったシャロンさんに近づき、彼女にノッキングを施した。これで彼女に空白の時間が出来た。さあ、後は俺達の事を熱心に見ていたファンの気が…それた!

 

その一瞬で俺はシャロンさんを抱きしめて地を蹴った。

 

 

「シャロンさん、目を開けてください」

「え?ええ……っ!!!」

 

目的の場所についた俺は彼女をビルの縁に立たせてノッキングを解いた。彼女的にはほんの数秒目を閉じていただけだが実際は5分ほど経っている。

 

「こ、れはすごいわね。綺麗…」

「でしょう?俺のお気に入りなんですよ、ココ」

 

ここはとあるビルの屋上だ。この辺りで唯一200mを超えていてあたりの風景を一望できる。ネオンや車のライトの川、街灯の光が素晴らしい風景を作り出している。

 

「…いいところに連れてきてくれてありがとう、龍斗。どうやってあの一瞬でここに連れてきたのかは気になるところだけど…」

「あはは。それは企業秘密という事で。帰りもです」

 

ココは立ち入り禁止場所だからね。そもそもこのビル自体に何ら関係を持たない俺は入ることもできないし。俺が立ち止った場所は街の至る所に設置されている監視カメラの死角になっている場所なのだ。って、なんで変装を?

 

「…シャロンさん?」

「…ふう。そういえばこの顔で貴女と話すのは初めての事ねタツト。ねえ、せっかくだから一緒に写真を撮らない?貴方も無粋な変装を取って」

 

…うーん。まあ、いいか。

 

「いいですよ…はい。カメラは…」

「私が持ってきているわ。はい」

 

そう言って手渡されたのは見たこともないデジカメだった。俺はそれを片手に持ち、彼女に寄り添った。

 

「それじゃあ撮りますよ?3,2,1…」

 

――chu!カシャ!

 

…chu?

 

「ちょ、ちょっとシャロンさん?」

「あらいいじゃない?頬へのキスなんて親愛の証よ?」

 

ああ、もう!びっくりした!!って、写真にばっちり残ってるし!

 

「もう、これを消して撮り直しま…って!!」

「あら、いいじゃない!私この写真気に行ったわ。A・RI・GA・TO、龍斗♪」

 

ああ、これはもう取り返せないか…

 

「あーもう分かりました分かりました。あまり人目に触れないようにしてくださいよ?」

「分かっているわ」

「ああ、そうだ…はいどうぞ」

「??これは?」

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