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名探偵と料理人
第四十三話 ‐オリジナル回‐
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かと思ったんだけど、もう作ってるなら仕方ないか」

「それはまたの機会やねー」

「ごめんねー、今日はパパの知り合いの人との会食に出ないと行けなくて。次は絶対頂くから!」

「なら次の機会には腕によりをかけてお夕飯作らなきゃね!じゃあ三人とも気を付けてね」

「大丈夫や、ウチには最強のボディーガードがついてますから」

「私も近くに迎えが来てるみたいだから大丈夫よ」

「また学校でね、蘭ちゃん。それじゃあコナン君お邪魔しました」

「うん、みんなまたねー!」

 

俺と紅葉、園子ちゃんはビルの階段を下り、ポアロの前でそれぞれの帰路についた。

 

 

――

 

 

――――――♪♪♪〜

 

「ん?」

 

あくる休日。仕事のない、家人が他にいない、珍しく完全に何もない日。俺は自室で今まで集めた各国の風習の資料を眺めていた。今回の世界大会のテーマはかみ砕いていうのなら「持ち味」だ。例えば、フランス料理を長年作っていた人でも店を構えていたシェフならコース料理。パーティ専門ならアラカルト料理。日本料理を作り続けていたなら和食。俺の父さんなら各国で料理を作ってきた経験を生かした、その国の特色を生かした「パーティ向けの料理」という感じになる。世間一般の評判で言うのなら俺も父さんの後追いになっているわけで…

だが、俺の料理の根底は「たとえどんなものでも食えるものにする」、そして目指したものは「家庭料理」だからな。もう遙か彼方の昔だがあのジダルでの経験は忘れられるようなものではない。それが「持ち味」なんだけど、現状あんまり外に出せてないからなあ。

まあそれをこの機に何とかしようかと思って審査員の出身国の情報を集めてたんだが……なんだ?携帯に電話がかかってきたが知らない番号だ。

 

「…もしもし」

『ハァイ、龍斗。今日お暇?』

「あれ?シャロンさん?ええ、世界大会前の情報集めもどきをしてましたけど別に急ぎではないので。どうしたんです?」

『あら、そうなの。ならよかった』

よかった?

『それじゃあ私とデートしましょ?待ち合わせは――の××ですぐ来てね?』

「え?あの、ちょっと?シャロンさん?」

『あ、彼女の事気にしてる?大丈夫、そっちもちゃんと手は打ってるから』

「え……切れた。一体どうしたんだ?」

 

なんだなんだ。今までこんなこと一切なかったのに。とにかく行ってみて事情を聞くしかないか……

 

 

――

 

 

俺は「顔見知りが見れば既視感を感じ、会ったこと無い人には分からない」程度の装いをしてシャロンさんに指定された場所に向かった…え?

 

「母さ
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