第三章
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細面で白い肌と長い耳、切れ長の緑の目に見事な金髪を持つ若いエルフである伯爵に対してユニコーンと乙女のことを話した。
そうしてだ、領主は伯爵に尋ねたのだ。
「これはどうしてだろうか」
「そのことですか」
「そうだ、私にはどうしてもわからないのだ」
屋敷の中の応接の間で自分の向かい側の席に座る伯爵に話した。
「このことが」
「我が領地では普通にですが」
「普通にとは」
「はい、普通に乙女ならです」
心清らかで美しい少女ならというのだ。
「ユニコーンは乙女が何処にいても来て懐きますが」
「伯爵の領地の中ではか」
「はい、そうですが」
「では何故か」
領主は伯爵のその話に首を傾げさせて返した。
「我等の領地の乙女には懐かないのか」
「ではユニコーン自身に聞いてみますか」
伯爵は考えても理解出来ない領主にこう答えた。
「このことを」
「ユニコーン自身に」
「先程申し上げましたが我が領地ではです」
「乙女ならばだな」
「普通に何処でも来て懐きますので」
「それでは」
「はい、近くに村に行きましょう」
伯爵もこう応えてだ、そのうえで。
二人はそれぞれの家臣達を連れてそのうえで伯爵の屋敷の近くにある村に入った、そうしてだった。
伯爵が領主に一人の乙女を紹介するとだ、普通にその乙女の傍に白い身体の毛と見事な角を持つユニコーンが来てだった。
エルフの乙女のすぐ傍に来た、するとだった。
領主はそのユニコーンにだ、いぶかしむ顔で尋ねた。
「実はそなたのことが知りたくて領地の乙女を森に入れたが」
「人間のですか」
「そうしてそなたを見てユニコーンについて調べたかったが」
「それは今実現しましたね」
「それはいいことだが何故だ?」
領主は当初の目的が果たせられたことはよしとした、だが新たに生じた疑問についてユニコーンに尋ねたのだ。
「我が領地の乙女の前には姿を現わさなかった」
「いや、実は私はです」
「私は?」
「他のユニコーンは知らないですがね」
こう前置きして言うのだった。
「私は人間は好みじゃないんですよ」
「そうなのか」
「私耳が尖っている娘が好きでして」
「エルフのか」
「はい、それでなんです」
まさにというのだ。
「人間の乙女には近寄らないです」
「そうだったのか」
「ユニコーンは確かに乙女が好きですけれどね」
ユニコーン自身が認めることだ。
「それで乙女がいたら近寄りますが」
「ユニコーンによって好みがあるのか」
「私はエルフの乙女が好きなんですよ」
「それでは人間の乙女が好きなユニコーンもいるのか」
「はい、そうです」
その通りという返事だった。
「これが」
「そうだったのか」
「そうです、乙女にも色々ありますね」
「
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