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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第四十四話 ナンバーズ 2
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よぉ。コアもマテリアルも管理局に渡しちゃったとなると、ウーノ姉に怒られるよぉ!」

憂鬱そうにため息をつくセイン。

「めんどくさいですわねぇ〜」

クアットロもそれに同意する。

トーレはそんな妹達を呆れた目で見ていた。

この二人は放っておいて、ウーノに説教してもらおうと考えていたトーレだが、もう一人の妹の様子がおかしい事に気づく。

「……」

「どうした、ディエチ。さっきから喋ってないが?」

アジトの帰ってきてから一言も発していないディエチにトーレが尋ねる。

「……いや、何でもないよ、トーレ姉。ちょっと疲れただけだから。ごめん、今日はもう休む」

ディエチは元気なくそう言い自室へと戻って行った。

その背中を心配そうに見るトーレ。

「クアットロ、ディエチに何かあったか?」

トーレは行動を共にしていたクアットロに聞くが、

「いえ?特に変わった事は無かったと思いますけどぉ?」

聞くだけ無駄に終わった。





ディエチは俯いて廊下を歩いていた。

「アスカ……何で……」

ほんの短い時間だった。

見ず知らずの自分の為に色々と助けてくれた少年。

地図を調べてくれて、アイスをごちそうしてくれた少年。

その行動に裏は無かった。

ただ純粋に助けてくれたのだ。

だから、自然に手が出た。

彼と握手をした。

「敵……なんだよね……でも……嫌だ……」

ディエチは自分の右手を見て、小さく呟いた。
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