102部分:第十四話 騒がしい中学生その七
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第十四話 騒がしい中学生その七
「間違えた。小坂だよ」
「また随分とマニアックだな」
ロッテのショートの人ですね。かなり小さいので私は好きです。
「とにかく。顔とかはそんなに」
「そうなのか」
「性格は顔に出るしね」
中々わかってるような。ひょっとして案外いい子なのかも知れないかしらと思ってみたり。外見とか話し方からはそうは思えないものがありますけれど。
「だからさ。顔は二番目」
「それでも二番目か」
「だから。性格は顔に出るんだよ」
またそれを言います。とにかく性格にこだわる子です。
「だからそれがよかったらね」
「何か御前って案外真面目なところあるんだな」
「そうかな」
自分ではそれを否定しちゃっています。
「自覚はないけれど」
「自覚はなくてもな。そう見えるぜ」
「ふうん」
「まあいいことだけれどな」
私もそう思います。人間やっぱり性格です。性格美人は顔も美人になる、っていうのは私も子供の頃から言われています。実際にそうだと思います。
「それでだ」
「今度は何?」
「これから回転焼き食ってそれから神殿だよな」
「そのつもりだけれど」
まだ食べるつもりなのは変わらないみたいです。本当に五枚食べちゃっていますし何処に入っているのかって不思議ですけれど。
「どうかな、それで」
「俺も付き合うよ」
相方の子はその子に言いました。
「ついでだしな」
「悪いね、一緒に来てもらえて」
「御前参拝するのはじめてだったかな」
「ううん、今日で二回目」
どちらにしろはじめてに近いです。
「一応知ってはいるけれどね」
「それでもまあ一緒にな」
相方の子はそれを聞いたうえでまた言うのでした。
「行こうぜ、いいよな」
「皆あの神殿に行きたがるよね」
不意にこんなことを言い出してきました。
「やっぱり信仰ってあるんだ」
「あるよ。それも知らなかったのか」
「うん。どうしてもね」
首をぼんやりと傾げて答えています。
「家にも学校にもそうしたことはなかったし」
「それだったら仕方ないか。じゃあ今かなり戸惑っているよな」
「いや、あまり」
凄く図太いような。今の言葉って。
「慣れてきてるし、もうね」
「早いな、適応が」
相方の子も呆れています。私もですけれど。
「二回目でかよ」
「慣れるの早いんだ」
それでも異常に早いと思いますけれど。
「だからさ。平気なんだ」
「そうか」
「じゃあこれ食べたら行こうな」
「これってもう」
見たら。もう殆どありません。
「御前五枚目でもそんなのかよ」
「悪いか?」
「悪いかっていうよりな」
私も同じ意見です。どれだけ食欲があるのか。今まで色々な人をそれなりに見てきたつもりですけれどこれだけ
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