そのにじゅうはち
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
チュリーの戦闘用全力攻撃を耐えたように、避けずにガードするのが俺のスタイルだ。
「そうなの?」
「おう。それに心意は手加減不可能だしなぁ…」
「心意?」
「『心ヨリイヅル意シ』すなわち『心意』。
意志の力で世界を書き換える技術だ。
だから心意を使うなら、強くイメージしなきゃいけない。
相手を斬るイメージを、撃ち抜くイメージを。
イメージが揺らげば心意の力は消滅する。
だから手加減は不可能だ」
一応、星騎士の忠誠剣と剛気功は即時展開できる。
ただし星騎士の忠誠剣は詠唱無しではその半分も力を発揮しない。
「他には無いの?妖力とか、魔力とか」
「有るには有るが、ちと苦手でな…
魔法は多少扱えるが妖力はからきしでな」
「妖精なのに?」
「妖精なのに」
今、俺が使えるのは神聖術のエレメントで作る弾幕、ALO式の魔法、心意、GGOで使っていた銃火器だ。
妖力弾やら魔力弾とかの使い方は知らん。
神聖術以外では、スペルカードを作るのは不可能。
否、作ったとしても薄すぎる。
ALOでは物理アタッカーだったので攻撃魔法は最小限だし唯一使えそうなのはレーザー(月光波)だけだ。
銃火器では線か点の攻撃しか出来ない(ショットガンを持ってないため)。
心意で弾幕を張るのは不可能。
かろうじて神聖術のエレメント大量生成で張っている状態だ。
「じゃぁシンイ見せてよ!」
「心意をか?」
「うん!」
心意を見せろ…か。
五指を揃え、抜き手の形を作る。
それを正面に向け…
「レーザーランス!」
第一段階正方向射程拡張系心意技レーザーランス。
心意の基礎中の基礎の技で、騎士長ベルクーリの十八番『心意之太刀』の劣化版である。
本来は手甲や鎧、籠手を着け、揃えた五指を剣や槍に見立てる技なので、今は少し威力が落ちている。
「それがシンイ?」
「基礎の基礎だがな」
「シンイの他には何が出来るの?」
「あー…そうさなぁ…」
スカーレット・シスターズ、召喚。
手の中二つの拳銃が現れる。
「銃ってわかるか?」
「ちっさい玉を飛ばすやつ?」
「そうそう、で、これが銃」
フランに二つを見せる。
「スカーレット・デビルとGrip&breakdown。
俺が昔使っていた銃だ。
遊びとはいえ、コイツらには随分と助けられたよ」
「スカーレット・デビル?お姉様の呼び名?」
「あー…まぁ、偶然だよ偶然」
そう言うことにしておこう。
「ふーん」
そんな風に、前世での得物やそれに関するエピソードをフランに話した。
そして…
「ねぇねぇ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ