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おぢばにおかえり
100部分:第十四話 騒がしい中学生その五

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第十四話 騒がしい中学生その五

「よく食べるわねえ」
「いいことじゃないか」
「そうよね」
 お父さんとお母さんはお好み焼きをおかわりしてどんどん食べているその子を見てまた笑っています。
「男の子はたっぷり食べないとな」
「これは女の子もそうよ」
「食べてるわよ」
 お好み焼き好きですし。普通に二枚食べることだってあります。けれどあの子は。
「おばちゃん、もう一枚頂戴」
「おい、阿波野」
 あの子の名前らしいです。
「もうこれで四枚目だぞ」
「いいんだよ、四枚でも五枚でも」
 お好み焼きを五枚って。
「何枚でも食べられるしな」
「何でそこまで食って太らないんだ?いつも思うんだけれどよ」
「身体動かしてるからだよ」
 そういえばあの子。スタイルいいです。
「だからだよ。ここの商店街だってかなり長いしな」
「まあそれはな」
「だから。食って体力をつけておくんだよ」
 それでも食べ過ぎだと思いますけれど。
「何枚もな」
「それでまた後で食うんだろ?」
「ああ、回転焼きな」
 炭水化物ばかりのような。おぢばの商店街には回転焼きもあります。これがまた凄く美味しくて病み付きになっちゃうんです。私も大好きです。
「二個位貰おうかな」
「本当に食うんだな」
「当たり前だろ。お腹が空いて仕方ないんだからさ」
「いや、それでも」
 私も同じことを思います。力士かレスラーの人みたいな食べっぷりですから。
「よくそれだけ入るよ」
「まあ気にするなよ。ところでな」
「ああ」
 男の子達の話が変わりました。
「あのでっかい神殿っていつも人がいるよな」
「そりゃ当然だろ」
 本部の神殿のお話になっています。今度はまともな話かも。
「それも大勢な」
「あそこがな。人間を創った場所らしいんだ」
「へえ、あそこでか」
「そうさ。あの参拝する場所あるだろ」
「ああ」
 相方の子は随分わかりやすさを注意して話しています。私もおぢばについて説明する時にはいつも考えて話すようにしていますので参考になります。
「あそこの中央に。ほら」
「あの台か」
「そうそう、それそれ」
 何か未来で時々聞くかも知れない言葉で応えています。今の仮面ライダーはかなり個性の強い脚本家の人が書いているそうですがその人の言葉回しにも似ています。
「あの台がかんろだいっていうんだ。あそこが中心なんだよ」
「へえ、そうだったんだ」
「天理教ではそう教えているんだ」
 どうも相方の子も天理教の子みたいです。説明がかなりいい感じです。
「あそこを四方八方から参拝するんだ。だから四つ礼拝場があるんだ」
「成程な。それでああなっているんだ」
「御前参拝したことあるよな」
 ここで相方の子はその子に問い掛けます。

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