そのじゅうよん
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は泣き疲れて眠ってしまった。
彼は起こさないよう慎重にフランドールを降ろし、膝枕してやった。
「気持ちよさそうに寝てるな…」
彼の頭に、昔自分になついてくれていた双子の姿がうかぶ。
「あいつら、今頃どうしてっかなぁ…」
それを皮切りに、前世で親しかった者達の顔が浮かぶ。
「ふぁ〜あ」
やがて、彼も眠りに落ちた。
side in
いつの間にか、真っ白い空間いた。
「ここは?」
キョロキョロと辺りを見回す。
「うぅん…」
「!」
後ろから声がして振り向くと、フランドールがいた。
俺は駆け寄って彼女を起こした。
「おい!起きろ!フランドール!おい!フランドール!」
「ん…んぅ…ざいん…?」
よし、起きた。
「ここは…?」
「さぁな、俺が知りてぇよ」
いや、本当に何処だよ?
キングズ・クロス駅?ここにはハリーポッターもアルバスダンブルドアもヴォルデモート卿も居ねぇよ。
「あ!」
フランドールが声をあげた。
「どうした!?」
フランドールの視線の先を追う。
そこには、黒いナニカがあった。
黒く揺らめくナニカ…
「あ…あ…あ…」
フランドールは焦点の合ってない瞳でそれを見つめていた。
「いやっ!いやっ!いやぁぁぁ!」
フランドールは崩れ落ち、胎児のように体抱えてていた。
「おい!どうした!?何があった!?アレはなんだ!」
フランドールは何も答えない。
「フランドール!フランドール!」
やがて、フランドールが口を開いた。
「にげて、ざいん…わたしが、わたしじゃなくなる前に…」
なんだと?
「アレはわたし、わたしの半身…わたしの力」
あれが、フランドールの能力?
「もう、いや、もう、誰も、何も、こわしたくないの。
でもあの黒いのが、私が壊せって言うの」
アレは…狂気?
「私は、逆らえないの、だから、逃げて、私がわたしじゃなくなる前に…!」
そうか…そうか…
「甘ったれんじゃねぇ!」
俺はフランドールの襟掴み、締め上げた。
「逆らえない!?ああ、そうだろうな!逆らえないだろうよ!」
だって…
「お前怯えてるんだもんな!」
そんな心じゃぁ…勝てない。
「フランドール!アレはお前だろう!だったら御して見せろよ!」
フランドールが反論する
「無理だよっ!ザインに何がわかるのよっ!」
「ああ!わからねぇよ!でもな!お前が自分自身を怖がってるのはわかるんだよ!」
心の闇と向き合うのは確かに恐ろしい。
だけど、心の闇とは、心に空
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