そのじゅう
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時に飛翔した。
そこには『くらやみ』があった。
「『深淵の恐怖(アビッサル・ホラー)』!?」
なぜお前がここに居る!?
何故!
神話級宇宙獣『深淵の恐怖』、数万の暗素からなる、人々の怨念の塊。
星王、星王妃、星騎士団を以てして倒せなかった存在…
目の前に居るのは恐らくそのカケラ。
この大きさならばアイツ等無しでも!
俺は無意識に能力を行使していた。
四肢が伸び、体が膨張する。
髪が紫から黒へ変わり、右手に忠誠剣が顕れる。
体が鎧に包まれる。
ALOの鎧ではない物。
黒と白と蒼のハーフプレートメイル。
そこに居るのは星騎士団団長だった。
「システム・コール!ジェネレート!ルミナス・エレメント!」
自らの周囲に数万の光素を産み出す。
深淵の恐怖を滅する為に編み出した術式を使う。
俺、キリト、アスナを除くとかの最高司祭アドミニストレーターしか使えなかったという神聖術の奥義である素因多重生成すら前置きとする術式。
産み出したその全てを『くらやみ』の周りに展開した…
そして…
「リリース・リコレクション!」
光の檻を造り出す。
深淵の恐怖は光に弱い。
「バースト!」
檻の形だった光素が一瞬にして爆ぜた。
太陽の如くまばゆい光が発生する。
カケラなら今のでかなりのダメージを受けた筈!
そう思って星騎士の忠誠剣を構えて突貫したのだが…
「きゅ〜…」
光が収まり『くらやみ』があった場所から一人の女の子が落ちてきた。
「え?」
あれ?なんで深淵の恐怖から女の子が?
あれ?あの女の子何処かで見たような。
あれ?ここってアンダーワールドじゃなくね?
あれ?深淵の恐怖って宇宙にしか居なくね?
あれ?俺って…今どこにいる?
「やべぇ!」
ぽしゅん、と体が縮む。
即座に鎧を解き、俺は玉藻を放り出し大急ぎで落ちていく女の子を追った。
「間に合え!」
その願いは叶い、地表ギリギリで女の子を抱き抱えた。
「はぁ…はぁ…」
「ご主人、いきなり投げないでよ」
と追い付いた玉藻に文句を言われた。
「悪い…」
あぁ、そうじゃん、ここは幻想郷…
UWじゃぁないんだ…
深淵の恐怖なんて居ないんだ…
「この子には悪いことしたな…」
腕に抱える俺より大きな女の子。
黒と白のワンピース、頭に着けた赤いリボン、サラサラの金髪…
ルーミア…だな…
「う、うぅん……」
起きたかな?
「起きたかい?お嬢ちゃん?」
「あ…なたは?」
「俺はザイン、さっきは済まなかった」
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